私たちが大事にしていること

こども食堂が大事にしていること

こども食堂が大事にしていること
これからも大事にしていきたいこと

こども食堂は、この11年で全国に9,000箇所以上にまで広がってきました。子どもたちを見守り、地域のつながりをつくりたいという気持ちで始まったこども食堂は、お寺や飲食店、コンビニエンスストア、保育園等、様々な担い手で運営され、多様な広がりを見せています。 子どもを真ん中に置いた地域のつながる拠点としてこども食堂が広がっていくために、これからも様々な担い手が、様々な形で運営し、すそ野が拡大していくことが予想され、また、それは基本的に歓迎されるべきことと考えています。

他方、担い手の多様化が進むことで、これまでこども食堂が大事にしてきたことが失われてしまうのではないか、そうした不安や心配の声が聞かれるようにもなってきました。とりわけ、政治・宗教・ 営利活動との関係について、整理を求める多くの声が届いています。そこで、むすびえでは、こども食堂の運営者や地域ネットワーク団体の方たちとともに、これまでのこども食堂の歩みを踏まえて、こども食堂が大事にしてきたこと、これからも大事にしたい想いを言葉にできればと考えました。

かぎりなく多様で、ときに相反する意向をもつすべてのこども食堂の想いやスタンスを漏れなく汲み取ることは不可能です。また言葉にすることで、「そうしなければいけないのか」と感じる人が出てしまう心配もあります。しかし、だからといって何も言わないのは社会に対して不誠実だと考え、文章化に踏み切ることとしました。

本文章では、5つの価値観を「大事にしていること/していきたいこと」として提示しています。

❶.違いを認めあい
多様性
❷.「やりたいのは自分」の気持ちで
自発性
❸.分け隔てなく誰にでも
インクルーシブ
❹.みんなのために
非営利
❺.地域をつなげ、笑顔をつなげる
地域性

こども食堂運営者、こども食堂地域ネットワーク団体 有志一同
認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ

❶. “違いを認めあい”

多様性

こども食堂は民間活動であり、行政サービスのように規格化されていません。それゆえ、運営理念、規模、頻度、食事内容、料金等は、こども食堂によって異なります。参加する子どもたち・大人たちの多様性を尊重するこども食堂は、こども食堂相互の多様性も尊重します。

❷. “「やりたいのは自分」の
気持ちで”

自発性

こども食堂は誰かに頼まれて始めるものではありません。ましてや行政に頼まれて始めるものではありません。「自分がやりたいからやっている」「他人のためでもあるが自分のためでもある」――想いは大切ですが、過度な気負いは禁物です。こども食堂のみなさんは、自分のためだ、とよく笑って言います。

❸. “分け隔てなく誰にでも”

インクルーシブ

たまたま知った「大変な誰か」を思いっきり支えられる、えこひいきできるのが、民間活動たるこども食堂の強みです。ですが、誰が、いつ、どんな理由・形で困ることになるかわからないこのご時世、その機会は誰にでも開かれているべきです。そもそも約8割のこども食堂には参加条件がなく、みんなに開かれています。

❹. “みんなのために”

非営利

自分のためだと笑って言うのは微笑ましいですが、自分の客集め・信者集め・票集めのためだと言うのは笑えません。みんなのためになることが自分のためでもあるという公共性・公益性の観点は欠かせません。株式会社の行うこども食堂も宗教法人の行うこども食堂も歓迎します。ただし、こども食堂に関しては、営利活動・布教活動等とは厳に切り離して行ってもらいたいです。

❺. “地域をつなげ、笑顔を
つなげる”

地域性

子どもが減り、人が減り、さびしくなっていく地域ににぎわいを作りたい。隣の人の顔も知らない、道で会ってもあいさつもない、そんな状態をなんとかしたい。放っておかれる子をなくしたい――自分が暮らす生活圏(地域)において、つながりたい、つなげたい、という想いが多くのこども食堂にはあります。

本メッセージを通じて、多くのこども食堂が大事にしていることが、これからこども食堂を始めようとする多様な担い手の方たちに伝わることを願っています。そして、それを通じて、一人でも多くの子どもや地域の方たちが、こども食堂にアクセスできる社会になることを願っています。

こども食堂を開設される企業の
皆さまへ、
むすびえからのお願い

むすびえは、全国のこども食堂を、協力関係にある全国の各地でこども食堂を支える地域ネットワーク団体を通じて応援しています。こども食堂を通じて、多くの人たちが未来をつくる社会活動に参加できる社会の実現のために、むすびえとして、こども食堂を開設されるすべての皆さまに、深く敬意と感謝を申し上げます。

昨今、企業の皆さまが、自らこども食堂を開設する動きが広がりを見せていること日々感じております。むすびえとしては、日本社会におけるこども食堂の広がりを、社会全体に対して定性定量の両面で示していきたいと考えております。そのような背景から、むすびえとして、こども食堂の開設される企業の皆さまに是非お伝え、お願いしたいことがありご案内申し上げます。
尚、誰も取りこぼさない共生社会の実現に向けて、私たち自身が、こども食堂を応援する一員 という立場からお願いするものであり、ルールとして示すものではございません。 ご理解いただければ幸いです。

❶.保健所への事前相談について

こども食堂を開設される際には、最寄りの保健所に相談し、食品衛生に関する指導・助言などを求めていただくことを、むすびえでは推奨しております。こども食堂の開催方法は基本的に自由ですが、頻度や提供方法等の運営実態によっては保健所の判断で食品衛生法に基づく営業許可や届出が必要とされる場合があります。
地域によっても保健所の判断基準や対応方法が異なることがありますので、地域のこども食堂のネットワーク団体等(※1)にご相談いただくことをおすすめいたします。なおこの件に関しては、厚生労働省から、平成30 年6 月28 日付で「子ども食堂の活動に関する連携・協力の推進及び子ども食堂の運営上留意すべき事項の周知について(通知)」が発出されていますので、ご案内申し上げます。

(※1)地域ネットワーク団体とは、都道府県または市区町村単位で、公平・中立な立場でその地域のこども食堂どうしのつながり(ネットワーク)をつくり、交流を促進している団体です。

(参考)厚労省ホームページより「子ども食堂の活動に関する連携・協力の推進及び子ども食堂の運営上留意すべき事項の周知について(通知)」
(参考)厚労省ホームページより「子ども食堂における衛生管理のポイント」

❷.市役所/市町村社協/
地域のこども食堂の
ネットワーク団体への
開設のお知らせについて

全国にあるこども食堂数の把握のため、こども食堂を開設された際には、市役所/市町村社協/地域のこども食堂のネットワーク団体に開設されたことをお知らせいただけるとうれしく思います。(※2)
こども食堂は、自治体等への届けを要しない民間活動であるため、本来、届出や登録は不要です。一方で、むすびえとしては、日本社会におけるこども食堂の広がりを示すために、2018 年以来毎年全国のこども食堂数を調査・発表してきた経緯があり、その調査は、全国の行政・民間団体との合同調査として行なってきました。(※3)そのため、せっかくこども食堂を開設いただいても、こうした行政・民間団体が把握していないと、全国の箇所数に反映されないという実態があります。 よって、届出や登録は不要ではありますが、全国の箇所数に正しくみなさまの活動が反映されるために、上記の団体に開設をお知らせいただけると幸甚です。尚、情報をもとに来所される方々のために、廃止の際にも同様にご対応をお願いいたします。
これはむすびえからのお願いで、いかなる義務を伴うものでもありません。

(※2)こども食堂数の把握においては、経常的な開催をともなうこども食堂を対象としております。尚、開催頻度や運営形態等に関する定めはなく、こども食堂の定義については、各都道府県の調査主体の定義に従うこととしております。その地域のこども食堂どうしのつながり(ネットワーク)をつくり、交流を促進している団体です。

(※3)本調査は、むすびえが全国のこども食堂地域ネットワーク団体、県庁、県社会福祉協議会など、こども食堂に関わるあらゆる関係者にご協力いただいて実施しているものです。 都道府県ごとの箇所数推移など、こちらよりご覧ください。

(参考)自治体によって担当部署が異なります。また、こども食堂担当部署が自治体内で定まっていない場合もございますので、自治体にお問い合わせいただくか、問い合わせ先がご不明の場合にはむすびえにお問い合わせ下さい。(担当部署例:児童福祉担当部署、市民活動・協働推進担当部署、教育委員会など)

(参考)こども食堂の地域ネットワーク団体に関しては、以下のむすびえHP に一部団体のリストがあります。問い合わせ先が分からない場合には、むすびえにお問合せください。
地域ネットワーク団体の一覧(むすびえホームページより)

むすびえが大事にしていること

全国のこども食堂、および地域ネットワーク団体
とのつながりと、つながり方

むすびえは、全国のこども食堂を、協力関係にある全国の地域ネットワーク団体を通じて応援しています。また、以下を基本として、全ての活動を行なっています。

1

むすびえは、食材や物品等の支援情報を、
公平に全国の地域ネットワーク団体*に提供しています。

むすびえがつながる地域ネットワーク団体メーリングリストを通じて、支援情報を届けています。支援企業等からの要望等がある場合を除き、地域やこども食堂に偏った情報提供は行なっていません。また、助成制度「むすびえ・こども食堂基金」は有識者による選考会を設置し、公平・中立に選考を行っています。なお、個々のこども食堂、地域ネットワーク団体ともに、信頼関係に基づくパートナーであり、むすびえと上下関係や本部支部関係に立つものではありません。また登録制・加盟制も採っておりません。

*地域ネットワーク団体とは

都道府県または市区町村単位で、公平・中立な立場でその地域のこども食堂どうしのつながり(ネットワーク)をつくり、交流を促進している団体です。地域ネットワーク団体の役割として、大きく分類して「交流」と「支援」があります。むすびえでは「交流(情報共有)」は地域ネットワーク団体として不可欠な活動、他方「支援」はできるところがやるもの(ネットワーク団体の考え方次第)、と考えています。

[ むすびえが地域ネットワーク団体に期待することとしては以下があります ]

  1. むすびえからの(支援)情報を、地域内の個々のこども食堂に伝えていただく(メーリングリスト、LINEグループ、ファクス、電話など方法は問いませんが、多くの支援情報はメールベースのため、ネット上でのやりとりがありがたいです)
  2. 地域のこども食堂の交流会(イベント)などを開催していただく
  3. こども食堂を始めたい人へのつくり方講座などを開催していただく
  4. むすびえが提供・仲介する物資を、地域内の個々のこども食堂に分配していただく
  5. むすびえが提供・仲介する資金を、地域内の個々のこども食堂に分配していただく

※❶については、ぜひご協力いただけたらと思っており、❷以降は、お願いできるところがあればうれしいというのがむすびえのスタンスです。

2

むすびえは、こども食堂を通じて、多くの人たちが
未来をつくる社会活動に参加できるよう活動しています。

様々な企業や団体様からのご支援の希望等をお聞きし、対話を重ねながら、こども食堂支援を通じて、社会参加の実現を後押ししています。その際、できる限りこども食堂の皆さんからの「声」を頼りに、必要な支援を届けられるよう努めています。

3

むすびえは、多様なプロジェクトの実施、
ステークホルダーの参加を歓迎しています。

「地域ネットワーク支援事業」「企業・団体との連携事業」「調査・研究事業」の3事業を柱に、各プロジェクトを行っています。その際、「こども食堂」「地域ネットワーク団体」「こども食堂に集う子どもや大人」「地域社会」、そしてむすびえの「今」と「これから」にとっての意義を吟味し、プロジェクトを組成しています。また実施の際には、そのプロジェクトを「実施したい」と願う人の思いを踏まえます。こども食堂運営者、地域ネットワーク団体の関係者などがプロジェクトに参画することもありますが、利益相反が起こらないよう留意しながら実践者としての視点を込めてもらい、現場団体の皆さんの視点を反映するプロジェクトになるよう努めています。

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