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【お知らせ】2023年度 休眠預金事業(通常枠) 「居場所のインパクト可視化を通じた地域活性化事業-居場所と地域のエコシステムの同時強化-」採択結果発表

2023年度 休眠預金事業(通常枠)「居場所のインパクト可視化を通じた地域活性化事業-居場所と地域のエコシステムの同時強化-」採択結果につきまして、以下の通り発表いたします。

本事業の公募に対し、5団体からご応募いただきました。
非常に新しい試みである本事業に対して、それぞれの地域の実情を踏まえて強い思いのこもった応募書類を作成していただきましたこと、心より感謝申し上げます。
日々の活動の中から感じられた地域の課題の解決に向けて、今後さらなる取り組みをしていこうとされている皆さまの姿勢に、審査委員・事務局ともども大変感銘を受けました。
ご応募いただきました皆さまに、心から感謝いたします。

★休眠預金の選考を終えて


審査委員長からのメッセージ

皆さま、この度の2023年度 休眠預金事業「居場所のインパクト可視化を通じた地域活性化事業-居場所と地域のエコシステムの同時強化-」に全国からご応募をいただき、ありがとうございました。熱意ある素晴らしい団体の皆さまからのご応募ですが、採択枠は限られており、審査員一同話し合いを重ね、審査基準に基づき、採択団体を選ばせていただきました。
この事業のためにたくさんの書類を用意してくださり、プレゼンをしてくださった皆さま、お疲れ様でした。一回書類を出すだけでは終わらず、こちらからの質問に応え、書類を修正し、ギリギリまで頑張ってくださった団体さまも複数いらっしゃいました。事務局も書類を精査し、ズーム訪問など団体さまとの時間を持ち、たくさんの情報をあげてくれました。こうした双方の協力のもと、新しく採択された「仲間」と、3年間伴走する日々が始まります。

こうして応募書類に触れ、団体の皆さまのプレゼンに触れるたびに、たとえ今回採択されなかったとしても、たくさんの仲間が全国にいるのだなという思いがより深くなります。
仲間とは「地域の居場所」を大切したい、作りたいと願う仲間です。むすびえ代表の湯浅誠さんはこう書いています。日本の孤独孤立が担当大臣をおくほど大きな課題となっていく中「人と人のつながりを実感できる地域づくりを目指して多くの人たちが居場所づくりに取組むに至っています。こども食堂はそのシンボルで、年間1000箇所以上の増加をコロナ禍に抑制されることなく続け、この1〜2年で中学校数を超えることが確実となっています」

こども食堂は地域の居場所に灯火のように掲げられるシンボルなのです。

こども食堂の運営、支援にはベテランの方でも、今回の課題はハードルの高いものだったと思います。居場所づくりの実装からエコシステムという、さらに大きなステップが要求されていたからです。こども食堂を増やし、連携させていく、というだけでなく、良質な居場所があることの地域へのインパクトを実証し、助成金が終了したあとも回っていくエコシステムを構築しなければいけません。エコシステムの要である「基金」の設立という課題にはどこの団体様も苦労されたと思います。間接支援はなかなか寄付が集まりにくいものです。インパクト調査や測定には専門家との連携も必要ですし、これだけの助成金を使って事業をするには適切で公正なガバナンスも求められます。
今回採択された3団体様は、この高いハードルを掲げ、むすびえと3年間一緒に走っていく仲間です。3年後のそれぞれの地域の姿、皆さまのインパクトを報告していただくことがとても楽しみです。

最後に事業に欠かせない伴走支援をするPOについて触れたいと思います。休眠預金を使った助成金は金額も大きく、期間も単年ではありません。未来への投資を預かる資金配分団体として、採択団体が適切に課題をクリアし、インパクトを出せるよう伴走することが大きな特徴です。人数にも限りがあるPOの皆さまの働きには頭がさがります。今ある自分の力では足りないと思えば、新しいスキルを学び、それを採択団体さまにもシェアします。3年間という期間は未来への投資を生かす責任を背負う苦難の道のりだと思います。しかし地域の皆様だけでなく、むすびえのPOが一番近くにいるパートナーとして一緒に走ります。

採択されなかった団体様も含めて審査会のたびに心強い仲間が増えていくことを実感しています。ぜひまたの機会に、手を挙げてくださることをお待ちしております。

白河桃子
相模女子大学大学院特任教授、昭和女子大学客員教授 東京大学 大学院情報学環客員研究員、ジャーナリスト、作家
 


 審査委員からのメッセージ

今回、「居場所のインパクト可視化を通じた地域活性化事業-居場所と地域のエコシステムの同時強化-」をテーマに、各地から大変意欲的な提案をいただきました。最終的には、3団体を採択しましたが、ご応募いただいたどの団体からの提案も素晴らしいものでした。すべての関係者の皆さんに感謝いたします。
多くの提案団体の皆さんが、都道府県単位の面的な取組、居場所のインパクトの可視化、基金の造成などの自走可能な仕組みづくりといった事業内容をどのように具体化するかに苦心していらっしゃいました。これらの項目はいずれも、こども食堂をはじめとする地域の居場所が、地域にもたらす社会的価値を正しく認知され、地域のエコシステムを重層的に強化していくハブとしての機能を一層強化していくために必要なものです。
このため、今回の審査において、私は、こうした事業の趣旨や可能性を理解いただけているか、また期待される成果を実現するための実効性のある計画となっているかという視点を重視しました。審査員同士の議論も、いつにもまして熱が入ったものだったと感じています。今回採択された3団体の皆さんには、本事業を実施する中で、居場所機能と地域のエコシステムの同時強化という高い目標の達成に向けて、3年間にわたり、一つひとつの事業内容着実に具体化していってくださることを心から期待しています。これから3年間、どうぞよろしくお願いいたします。

野﨑伸一
アミタホールディングス株式会社 執行役員 兼 地域デザイングループグループマネージャー
(厚生労働省から出向中)

◆ ◆ ◆

『本当に孤独・孤立の子どもたちにつながるための戦略的な動きを』

本事業のユニークで、そして大切なポイントは、「こども食堂を行きわたらせるには、どれだけの資金が必要なのか」を明確にし、そのニーズに応える仕組みを作ろうとしていることであり、審査でもそこを重視した。従来のNPOや社会活動の支援は「動いている人、動き始めようとしている人」を対象とするものが、ほとんどだ。動き始めている人の存在もその支援も大切だが、今、地域の中で孤独を感じ、孤立している子どもが増えている中では、既にある活動だけではなく、潜在化しているニーズを把握し、そこに働きかけるようなアクションが求められている。
本当に孤立している人は、外部からは見えにくい。自分に必要なことが居場所だということも自覚できていない。活動者がいくら情報発信をしても、つながりがないその人には届きにくい。しかし、身近な自分の居場所を本当に必要としているのは、その人たちだ。その人たちの視野に入るくらい身近なところまで活動を広げるには?そして、何人もの多様なつながりを通してその人に届けることができる地域ネットワークを醸成するには?そこが問われている。この取り組みは単なる思いだけでは実現できず、目指したい地域の姿を明確にし、その実現への戦略が求められる。そして、その戦略を立てる前提には調査が必要であり、実行を後押しできるお金を含めた地域に根付いた支援体制が必要になる。
そのため、今回の審査で問うたのは次のようなことだ。
1)今のこども食堂の実践者とつながっているだけでなく、地域の多様なネットワークとつながって動けているか。
2)これからの地域づくりの基盤となる調査を実行しようとしているか。
3)地域にこども食堂を広げきる意欲があり、その仕組みにチャレンジできるか。
これら3つの問いは日本の幅広い中間支援の担い手にとっても重要な問いかけであり、今回選定された団体は、これからの困難な時代の中間支援の先陣を切る気持ちで走り切っていただきたい。ここからが本当のチャレンジであり、実現への道筋には難しさもあるだろう。その時に思い出していただきたいのは、自分のまちのどこかで、人知れず、孤独を感じ、孤立している子どものことだ。その子に出会うための調査、戦略、基金設立であることを忘れないでいただけたらと思っている。

広石拓司
株式会社エンパブリック代表


むすびえ 理事長からのメッセージ

こども食堂は2023年に中学校数とほぼ並ぶ9132箇所となり、社会のインフラとして認知されるようになってきました。他方、急激な増加に社会の認知が追いついていない面もあり、依然として「どういう意味や価値のある場所なのかわからない」という声も聞かれます。
本事業は、こども食堂のような地域の居場所の価値を可視化することを通じて、応援してくれる地元の個人・団体・企業をより一層拡大し、資源の地域内循環を通じて地域のささえあいを実現していこうとするものです。
採択させていただいた実行団体は、その意思と力があり、むすびえも実行団体のみなさんとともに歩ませてもらうことで、よりよい地域と社会の実現にまた一歩近づけるのではないかと期待しています。

湯浅誠
認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ 理事長


事務局より

子どもを中心とした地域の居場所は、参加してみるとその良さや価値が体感できるものの、近くにない、行ったことがない人にとっては良く分からない場所かもしれません。そうした居場所が、誰もが歩いて行けるほど当たり前になるには、地域の多くの人々にその価値が理解され、「あってよかったね」、「うちの地域にもほしいよね」と思っていただく必要があります。その価値を誰にとっても分かるように見える化し、さまざまな場面で伝えていく、さらにはそうした居場所のためにみんなで支え合えるよう基金という受け皿を用意する、本事業は、そうした取り組みを都道府県単位で実現しようという内容です。
多面的な価値のある居場所の価値を分かりやすく見える化するというのは難しいテーマです。さらにそれを地域に伝え、基金の受け皿を用意するというのは非常にチャレンジングな事業だと認識しています。
ご応募してくださった皆さまに、心より御礼申し上げます。採択に至らなかった皆さまには、応募申請に向けて大変な作業を行っていただいたにもかかわらずご期待に沿えずに申し訳ございません。すべての応募の期待にこたえたいと思いつつ、審査委員会で検討を重ね、断腸の思いで選考いたしました。申請書類を通じて事務局も多くのことを学ばせていただきました。ありがとうございました。

今回の審査では以下の点を選考ポイントとして検討して参りました。

  • ガバナンス・コンプライアンス(事業計画書に示す事業を適確かつ公正に実施できるガバナンス・コンプライアンス体制等を備えているか)
  • 事業の妥当性(社会状況や課題の問題構造の把握が十分に行われており、資金分配団体が設定した課題に対して妥当であるか)
  • 実行可能性(業務実施体制や計画、予算が適切か)
  • 継続性(助成終了後の計画(支援期間、出口戦略や工程等)が具体的かつ現実的か)
  • 先駆性(革新性) (社会の新しい価値の創造、仕組みづくりに寄与するか)
  • 波及効果(事業から得られた学びが組織や地域、分野を超えて社会課題の解決につながることが期待できるか)
  • 連携と対話(多様な関係者との協働、事業の準備段階から終了後までの体系的な対話が想定されているか)

上記選考ポイントなどについて、今後のご参考にしていただけると幸いです。

採択団体一覧(※五十音順)

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本件に関するお問い合わせは以下までお願いいたします。

事務局
認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ
2023年度休眠預金事業(通常枠)事務局
E-mail: kyumin2023@musubie.org

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