事例紹介

【鹿児島県鹿児島市】リアルイベント「鹿児島のこども食堂を語ろう」を開催しました!

2020年10月1日、鹿児島県鹿児島市にて、むすびえと「かごしまこども食堂・地域食堂ネットワーク」とが主催し、たこども食堂の立ち上げ支援と運営者同士のコミュニティ形成を目的としたセミナーが開催されました。なお、今回のセミナーの開催には『子供の未来応援基金』の助成により実現しました。

会場は鹿児島市の市街地にある「かごしま県民交流センター」。カフェやサロンも併設された素敵な会場に、総勢50名もの運営者さん、そして立ち上げを検討してくださっている方々がお集まり頂きました。

嬉しかったのは、先日オンラインにて開催した立ち上げ支援セミナーに参加してくださった方が参加してくれたこと。
むすびえとしても、諦めずに行動し続けた結果を感じることができた瞬間でした。

コロナ禍でなかなかリアルにセミナーを開催できない日々が続く中、集まることにも勇気がいる決断だったかと思いますが、県内各所から様々な形態にてこども食堂に関わる方たちが参加され、あっという間に

冒頭は「かごしまこども食堂・地域食堂ネットワーク」の引地さんから開会宣言と注意事項。
新聞社に勤める引地さんの調整力やユーモアに溢れたトークで一気に場が和みます。

その後、同ネットワークの代表で小学校教諭の園田さんからご挨拶。
参加者への感謝の言葉から始まる気持ちの籠もった挨拶で、会場が一体感に包まれました。

その後、むすびえ理事長の湯浅によるご挨拶、そしてトークセッション。

冒頭では、コロナ禍で、2月27日に安倍総理からの「学校の休校要請」について。
鹿児島も含めて、むすびえが2020年度に『子供の未来応援基金』の助成により支援させて頂いている長崎、三重、福井の4県のメンバーとのLINEのやり取りで、一瞬の混乱はあったものの「いま、何が出来るのか?」というマインドで話し合いになったところにこども食堂運営者の強さを感じたという話がありました。

湯浅はこども食堂の運営者さんを「冷蔵庫の中にあるもので、その日の晩御飯を作る人たち」と比喩しました。

コロナ禍にて、社会全体が停まってしまっている中、フードパントリーやお弁当の配布など、活動を柔軟に変えて対応するこども食堂の姿に敬意を評しての比喩で、会場には笑いと共に納得と共感の空気が伝わったのを感じることが出来ました。

湯浅の登壇のあとは、2班に分かれ、車座になっての文字通りの座談会タイム。

各班の進行をファシリテートするのは、かごしまこども食・地域食堂ネットワークに所属し、自らも運営者であるアナウンサーの神野さんと引地さん。

それぞれが温かい進行で、参加者から悩みや課題を柔らかく引き出していきました。
参加者からの発表に、その場その場で別の方からアドバイスが飛び交うのも素敵な光景。

 − 支援が必要な人に届いているかいつも悩んでいる。
 − 必要な人に情報が届いているか不安。 → SNSはまだまだ有効。
 − 母子家庭に支援したいと思っていたが、それだけが問題ではない事に気がついた。
 − あまり考え過ぎず、広く支援すると本当に困っている人に繋がる。
 − まだ開始前、いつオープンしよう?という悩んでいる。 → お弁当やパントリーから開始するのもあり。
 − 3月にこども食堂を休んだら、参加する子ども達に「なんで休むの?」と言われたので、すぐに再開した。
 − 滞在時間を短くする工夫をしている。例えば、一方通行にした。
 − 100円均一でシートを作った。
 − 外で行った。2日に分けた。
 − 休校直後はピンポン活動をして、お弁当を手渡し。
 − ボランティアの中にも悩みがある人がいたが、対応を間違えたのか来なくなってしまい、傾聴の仕方など学びたいと思った。
 − こども食堂からフードパントリーの動きから、フードバンクを立ち上げた
 − 行政主導だとコンスタントに渡す・十分に渡すが確約出来ないと動けないが、民間ならできる。
 − ひとり親支援は口コミで繋がる→だけでなく、高齢者や両親のいる家庭も困っている。
 − 団地で街おこしをしている、地域食堂にしたい、誰もが繋がれる場所にしたい。スタッフがボランティアだけでなく、何かしらメリットを出したい。
 − 自分のこどもが安心できる街にしたい、自分に何かあったら不安、子育てが大変だと感じたので、子育てし易い環境にしたい。
 − 防災にも繋げたい、移住者を増やしたい。
 − 住職からお寺で開催できないかと相談されて参加した。
 − 食事ができない期間は学習支援だけやっている。
 − こども食堂に参加して紹介された。
 − こどもだけでなく、地域の方の居場所にしたい。
 − 今月から開始できないか計画中、細く長く開催したいと思い参加した。
 − 無料のお弁当配りをしている。ボランティアに参加する機会を作れた、地域に繋がる機会になった。
 − 家事の人がいて、お米を渡した。こども食堂で繋がった人。
 − たまたま貰ったアルファ米が台風の時に役立った。社協さんを通して高齢者さんに渡せた。

ほんの一部のメモですが、たくさんのお話を共有しました。

途中、湯浅や園田さんもお話に参加する一幕もあり、短い時間ながらも濃い時間となりました。

その中でも一番印象的だった言葉は

 『地域によって違いはある。やれる事をやる。』

そんな言葉でした。

周りがどうこうではない。無理はしない。でも何かしら動きたいと思うなら動こう。そんな想いがこめられたその言葉に改めて、運営者さんたちの強さを感じましたし、それが参加するこどもや地域の人たちにも心強さとして表れるんだろうなと想像できました。

「1ミリでも社会を変える。」

この言葉を発したのは湯浅ですが、実践している人たちはたくさんいる。
そして、その繫がりは全国に広がってきている。
そんな事を感じたセミナーとなりました。

むすびえでは、こうしたセミナーの開催も含めて、これからも地域ネットワーク団体さんの支援を通して、こども食堂運営者さん、そしてその先にいる参加者さんを応援していきたいと思っています。

ご相談などもいつでもお待ちしております。

ids@musubie.org 地域ネットワーク支援係 担当:森谷(もりや)

~子供の未来応援基金の支援を受け実施しています~



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