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【研修会実践報告】気になる子どものかかわり方についての研修会を開催しました

新型コロナウイルス感染症が落ち着き、地域の様々な活動が再開され、国立市のこども食堂でも、元気な子どもたちの姿が見られるようになりました。一方では、活動が活発になることで、子どもたちとの距離感など、気になることが増えているこども食堂もあるようです。そこで、今回は認定NPO法人CAPセンター・JAPANから講師をお迎えし、子どもたちの人権を守ることや、子どもの話を聴くときの大人の姿勢について学び、運営者同士で共有するための研修会が開催されました。

「私たちの地域でも、こうした研修を開催してみたい」。そんなご要望がありましたら、ぜひご連絡ください!
※研修実施サポート費用、研修ファシリテーター料金(外部講師の場合含む)は、無償です。

<概要>

テーマ:気になる子どものかかわり方
日 時:2023年12月16日(土)14:30~17:00
会 場:くにたち福祉会館(東京都国立市)
主 催:国立市社会福祉協議会
共 催:国立市
協 力:認定NPO法人CAPセンターJAPAN、 認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ
講 師:認定NPO法人CAPセンターJAPAN 重松和枝さん
参加者:「くにたち子ども食堂・子どもの居場所連絡会」に関わるこども食堂運営者等 17名

<内容>

■よい聴き手とは?隣の犬の例え

子どもの話を聴くとき、知らないうちに悩み事を解決しようとアドバイスをしたり、遮って自分が話をしたりしていませんか?例えばこんな子の話がありました。いつも誰に相談しているかと聴いたとき「隣の犬」だと答えたので、理由を尋ねると「いつもうれしそうに、黙って、最後まで自分の話を聴いてくれるから」と話してくれました。つまり「この人に話したい!」「また話そう!」と子どもが思えるためにも、大人はひたすら話を聴くことが重要です。

子どもにとって、気づきを話せる相手がいることは大切なことです。聴いてしまうと「解決しないと、アドバイスしないと」と、大人目線で話を遮ってしまい、子どもが話す機会を奪ってしまっているかもしれません。解決しようとして話を聴くのではなく、ひたすら聴くことが大事です。

人との「交流安全」を知る バウンダリーとは?

人との関係性(社会的距離や親密さの度合い)は、全ての人が一律ではありません。関係性によって言語や非言語といったコミュニケーションは変わります。それに、同じ人でも、いつも同じ関わり方がいいとは限りません。
人とのさまざまな距離感を表す「バウンダリー」という考え方があります。バウンダリーとは心とからだを守る透明カプセルのようなもので、人それぞれのものです。相互性と尊重、同意が大事であり、バウンダリーというものがあることを知らなければ、守ることができません。

資料:バウンダリーのイメージ図(提供:認定NPO法人CAPセンターJAPAN)

上の図では、バウンダリーを人との社会的距離、親密さの度合いを7つの色に分けて表しています。⼀番中⼼が自分であり、一番大切ということを表現しています。その人との距離感を確認しながら、相応しいコミュニケーションを取る必要があります。

自分が良かれと思ってやったとしても、それが相手にとって良いとは限りません。「人前で褒める」という行為も、本人にとって不快な行為であることもあります。周囲の人とどんな距離感でどんなコミュニケーションを取るか。距離感、バウンダリーを知って相互性と尊重、同意を意識することが参加する子どもと、こども食堂のスタッフ、お互いのために大事です。

<参加者からの声>

  • 子どもとのトラブルなどがあった時の対応を、メンバーと共有したいと思いました。子どもが安心する場所であり続けることの継続が大事だと思いましたので、改めてみんなで学びたいなと思いました。
  • スタッフと共に権利の勉強会を開催したいと思いました。バウンダリーについても話し合いたいです。

研修会を実施してみたいという地域ネットワーク団体およびこども食堂運営者の皆さまは、ぜひ以下よりお問い合わせください。

担当:鈴木・出原・光田・森谷
※研修実施サポート費用、研修ファシリテーター料金(外部講師の場合含む)は、無償です。

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