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【お知らせ】2022年度休眠預金事業通常枠「地域の居場所のトータルコーディネート事業 -官民協働で暮らしの安心を創造する-(草の根活動支援事業)」採択結果について

2022年度休眠預金事業通常枠「地域の居場所のトータルコーディネート事業-官民協働で暮らしの安心を創造する-」採択結果につきまして、以下の通り発表いたします。

本事業の公募に対し、18団体からご応募いただきました。
コロナ禍後の状況もめまぐるしく変化する中、短期間で、想いのこもった応募書類を作成していただきましたこと、心より感謝申し上げます。
日々の活動の中から感じられた地域の課題に正面から向き合おうとされている皆様の姿勢に、審査委員・事務局ともども大変感銘を受けました。
ご応募いただきました皆様に、心から敬意を表します。ありがとうございました。

審査委員長からのメッセージ

休眠預金の選考を終えて
地域の居場所のトータルコーディネート事業-官民協働で暮らしの安心を創造する-(草の根活動支援事業)にご応募いただいた皆様ありがとうございました。採択された5団体の皆様、おめでとうございます。3年の間、皆様とむすびえは協働して、地域の居場所のトータルコーディネートを担っていくことになります。
この審査をして感じるのは、応募団体の多様性です。むすびえの募集ということで、こども食堂を運営するみなさまはもちろん、子どもたちのための無料学習支援やアフタースクールなどに取り組む団体、子どものあそび場を運営する団体、子育て支援を担う団体、そして地域を支える社協のみなさま。こども食堂だけでなく、地域の居場所に真剣にむかいあってきた皆様が、さらにしっかりと地域を支えるため、次のフェイズに行こうとしているのを感じます。
いつも言っていることですが、点であったこども食堂がつながり、点となり線となり、面となる活動をむすびえは担ってきました。そして、こども食堂だけでなく、多様な居場所のプロが参画することで、面は立体となり、大きなふわりとした地域をつつむ優しい網が、こぼれ落ちそうな誰かを受け止めてくれる。そんなイメージが今回のプロジェクトには感じられます。
採択団体の皆様、3年間、どうぞよろしくお願いいたします。また選に漏れた団体の方、今回は応募を見送られた方も、次回があればぜひ!
試行錯誤しながら一緒に歩んでいく仲間をむすびえは待っています。

白河 桃子
相模女子大学大学院特任教授、昭和女子大学客員教授、ジャーナリスト 

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 審査委員からのメッセージ

休眠預金を活用した助成金の審査を終え、今後3年間むすびえと共に活動する実行団体が選ばれました。
応募いただいた事業それぞれ、特徴、魅力、可能性がありました。
むすびえのメンバーが直接ヒアリングをし、その情報も審査員に共有されます。
ただ書類審査をするのではなく、審査の段階それぞれで、私自身、審査委員の方々、むすびえのPOの方々と最後まで見落としや隔たりがないか、丁寧な議論をしました。
今回の審査は正直言って難しかったです。
むすびえが求める今回の事業のハードルは、いわゆる子ども食堂のカテゴリーから、もう一つステップアップしています。
まず、行政との関係がしっかり確立されていること。そして、事業でしてほしいのは、小学校区ごとのアセスメント。つまり、地域の居場所の状況を調査評価する。交流活動や支援活動はどうなっているのか。それらの状況を整理し地域住⺠にアプローチし、地域住⺠が主体的に居場所づくりを行うことを支援する。そしてその居場所づくりをコーディネートしネットワークしていく。 この3つを地域の特性に合わせて、実行していくことが求められています。
私の審査メモには、
「今回の公募要点であるリサーチには言及しているがネットワーク、行政との協働の記載が少ない?」、「リサーチの言及がない。アウトカムに向けた活動内容の整理が必要?」、「事業の継続性→出口戦略への明確な言及がない?」、「自治体との具体的な連携が見えない?」、「アセスメントの実行、活用が見えない」、「全体的な事業計画は妥当であるが、革新性、新機軸は見えてこない」など、むすびえからの期待に対して、申請団体の方々がどう応えているか?この採点で合っているのか?私自身の葛藤がありました。
8つの団体の申請用紙を預かり、読み解き、採点し、プレゼンテーションをお聞きした上で更に採点し、審査会で集計、他の審査委員の方々とそれぞれの段階でディスカッションし、むすびえの方々へも質問し、5つの採択団体が決まりました。
3年間の5つの団体の事業が地域でより大きなアウトカムを生んでいただけるよう祈念しています。
とともに、残念ながら採択されなかった団体の事業も地域の課題に真摯に向き合った内容でした。ぜひ、ブラッシュアップして実現してください。
私も地域の子どもや若者を支援する一人として、皆さんと共に進んでいきたいと思います。

高橋 潤
公益財団法人長野県みらい基金 

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今回、「地域の居場所のトータルコーディネート事業-官民協働で暮らしの安心を創造する-」をテーマに、全国から多くの意欲的な提案をいただきました。最終的には、5団体を採択しましたが、ご応募いただいたすべての団体の取組内容は、いずれも素晴らしいものでした。すべての関係者の皆さんに感謝いたします。
今回の事業では、居場所の持つ①人と人をつなげる〈交流〉機能と、②人を支える〈支援〉機能の双方の機能に着目しています。これらの機能の双方が質量ともに地域で十分に確保され、有機的に連携することで、地域のセーフティネットの厚みを増していくプロセスを具現化するのが今回の事業の大きな目的です。事業内容においても、地域の居場所の活動状況のアセスメントを行うことや、それを踏まえて不足する活動の展開につなげるコーディネート、活動同士のネットワーク化を行うことが求められています。また、事業開始時から自治体との協働関係が構築されていることも要件とされました。
つまり、事業実施においては、地域の居場所機能・活動を俯瞰的にとらえる視点や、居場所の主な対象も子どもだけでなく多様な世代・属性に拡張することが必要となります。このため、今回の審査において私は、こうした事業の趣旨や射程を理解いただけているか、またそれが実現可能かという視点を重視しました。
厳正な審査の結果、採択された5団体の皆さんには、本事業を実施する中で、居場所を質量ともに増やしていく中で、地域のセーフティネットを一層分厚くしていってくださることを心から期待しています。これから3年間、どうぞよろしくお願いいたします。

野﨑伸一
アミタホールディングス株式会社 執行役員 兼 地域デザイングループグループマネージャー
(厚生労働省から出向中)

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むすびえ 理事長からのメッセージ

ご応募いただいたみなさま、ありがとうございました。
採択に至らなかったみなさま、大変な申請作業を行なっていただいたのに、ご期待に添えず、すみませんでした。選考プロセスの中で、みなさんの活動から多くを学ばせていただきました。ありがとうございました。
採択されたみなさま、これから長いおつきあいになります。どうぞよろしくお願いします。
「今は居場所の時代」と感じています。
かつては、しがらみから抜け出て個人主義を謳歌した時代がありました。しかし個人の「個」は孤独の「孤」でもあると気づいてしまった時期があり、今私たちは孤独孤立からつながりへと時代の舵を切りました。
人とつながれる場としての居場所は、そうした時代の申し子であり、こども食堂が自然発生的に増え続けていくのも、時代の要請と感じています。
しかし人間は、いつも時代の転換に即座に対応できるわけではない。そこには多数の戸惑いも生まれます。増え続ける地域の居場所とどう向き合えばいいか、官民ともに大きな戸惑いがあるのは、ある意味必然と受け止めています。
だからこそ、その中で模索する意味がある、と私たちは考え、それが今回の事業となりました。
採択団体のみなさんとは、その模索・探究をともにしていただく3年間となります。道に迷うことも、こっちだと思った道が途中で途切れていたということも、あるかと思います。しかし、だからこそチャレンジする意味があります。すでにできている道を通っても、道は切り開けません。
どうぞよろしくお願いします。

湯浅誠
認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ 理事長、社会活動家、東京大学 特任教授


事務局より

この度は、ご応募いただきまして、誠にありがとうございました。
年末年始をはさみ約一か月という短い期間でのご準備は、ご負担をおかけした部分もあったかと思います。
採択結果につきまして、個別の審査内容をお伝えすることはいたしかねますが、すべての事業を応援したい気持ちがありながらも、予算上の制約や事業の特性があり、審査基準に基づいて審査委員会で検討を重ね、優先順位をつけさせていただきました。

なお、今回の採択にあたっては、以下の点を重視して審査いたしました。

  • ガバナンス・コンプライアンス(事業計画書に示す事業を適確かつ公正に実施できるガバナンス・コンプライアンス体制等を備えているか)
  • 事業の妥当性(社会状況や課題の問題構造の把握が十分に行われており、資金分配団体が設定した課題に対して妥当であるか)
  • 実行可能性(業務実施体制や計画、予算が適切か)
  • 継続性(助成終了後の計画(支援期間、出口戦略や工程等)が具体的かつ現実的か)
  • 先駆性(革新性) (社会の新しい価値の創造、仕組みづくりに寄与するか)
  • 波及効果(事業から得られた学びが組織や地域、分野を超えて社会課題の解決につながることが期待できるか)
  • 連携と対話(多様な関係者との協働、事業の準備段階から終了後までの体系的な対話が想定されているか)

今後のご参考になれば幸いです。

採択団体一覧(※五十音順)

  • 特定非営利活動法人ウイズアイ
  • 特定非営利活動法人キッズバレイ
  • 社会福祉法人堺市社会福祉協議会
  • 一般社団法人富田林市人権協議会
  • 社会福祉法人三股町社会福祉協議会

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申請団体一覧はこちら

本件に関するお問い合わせは以下までお願いいたします。

事務局
認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ
E-mail: kyumin2022@musubie.org

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