2021年度 むすびえ・こども食堂基金(秋募集)の採択結果につきまして、以下の通り発表いたします。
今回の助成事業につきましては、全国40都道府県のこども食堂より207件の応募をいただきました。
新型コロナウイルス感染の状況が落ち着き始めた中とは言え、昨年に引き続き、従来と異なる形式でのご活動、コロナ禍で新たに発見されたニーズへのご対応に苦慮されていることと存じます。そんな中での申請書作成は大変ご負担だったことと思います。
たくさんの方が思いをもって活動をされているご様子に、選考委員・事務局は大変感銘を受けました。
ご応募下さいました皆様に、心より敬意を表します。
今回の助成事業では、活動の再開を後押しするための「再開支援コース」を設けました。
募集要項にも記載した通り、困りごとアンケートの結果から、大幅に再開に向けた意欲と意向があり、そのお気持ちを後押しできたらとの思いで作ったコースですが、その後、デルタ株の蔓延で子どもへの感染の不安も全国に広がる中で、思うように再開の目処が立たなくなってしまったことなどもあり、応募数・採択数共に予定よりも少ない結果となりました。
また、完全に休止せず、何かしらの活動を継続されておられた団体も多かったことも影響していたとも受けとめています。日々の活動、本当にお疲れさまです。そして、ありがとうございます。
選考委員の皆様と慎重に検討させていただいた結果、不採択とさせていただいた団体様もあります。ご期待に沿えず、大変申し訳ございませんでした。
むすびえでは、今後とも助成事業含め、厳しい状況の中でも地域のつながり作りに励まれる皆様を支援するため取り組んでまいります。どうぞ引き続きよろしくお願いいたします。
なお、今回の助成事業は、イオン株式会社、日本再生可能エネルギー株式会社、個人等のご寄付からのご支援を受けて実施しております。こども食堂に関心をお寄せいただき、ご支援下さいまして、誠にありがとうございます。
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むすびえ・こども食堂基金選考会委員 清原委員長からのメッセージ
10月に入り、「緊急事態宣言」がようやく全国的に解除されています。
そうした中で、むすびえこども食堂基金の「秋募集」は、A:再開支援コース、B:食材支援コース、C:プログラム支援コースの3コースを設定したところ、A:再開支援コースは予定よりも採択数が少ないという結果となりました。
この間のこども食堂対象のアンケート調査での「再開に困難」との回答を重視して、「ぜひ再開を支援しよう」との趣旨によるコース設定でしたが、こども食堂の皆様が現場で踏ん張ってフードパントリーなどによる「継続」の努力をしていただいていたことが反映して、今から再開するこども食堂の件数が少ないことになったのだと思います。
これまでの約1年半に及ぶコロナ禍にあって、こども食堂の皆様が地域での活動の「持続可能性」を求めて、それぞれに創意工夫しながら継続されてきたことが伺え、大変に心強く思います。
これから年末・年始を迎えます。引き続き感染予防対策に留意していただきつつ、こどもたちをはじめとして多世代の皆様がハロウィン、クリスマス、お正月などの季節の行事を楽しむ居場所としてのこども食堂となりますように、皆様のご活躍をお願いいたします。
清原慶子(杏林大学客員教授、ルーテル学院大学客員教授、前・東京都三鷹市長、前・全国市長会子ども・子育て施策担当副会長、他)
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選考委員からのメッセージ
今回もたくさんのご応募をいただき、ありがとうございました。
エントリーシートは、できるだけ丁寧に目を通させていただきました。
「子ども食堂が感染源になるのではないか」といった不安の声がある中、コロナで苦しんでいる子どたちを何とかしようと創意工夫によって多様な活動のスタイルを生み出そうとされている応募者の皆さんのひたむきな姿が垣間見え、胸が熱くなりました。
コロナの感染状況が落ち着きを見せる中、「そろそろ、子ども食堂を始めてみようかな」といった声も聞こえてくるようになりました。
皆さんのアイデアに満ちた多様なお取組は、これから子ども支援活動に参加しようと思っている方の「生きた教科書」になるのではないかと思います。
今こそ、社会全体で地域の子供たちを支える仕組みづくりが必要ではないかと思っています。
皆さんが地域キーマンとして、子ども支援活動の機運を盛り上げていただき、地域の理解者、協力者の輪を広げていただけたら、世の中は大きく変わっていくことでしょう。
それは、アフターコロナの地域づくりの一つのモデルになる。
私はそう確信しています。
内田貴之(戸田市副市長、前 埼玉県福祉部企画幹)
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コロナ禍がこんなに長期に及ぶとは、昨年の今頃は考えられませんでした。
子どもたちにとって今年の夏休みこそは、一昨年までと同じような楽しい思い出もできるのではと思っていましたが、まだガマンしなくてはならないこと。
きっと、ずっと子どもたちに寄り添っている各地のこども食堂を運営されている方々にとってもおつらいばかりではと思います。
そんな中で、工夫をこらして子どもたちへの支援の準備をされているみなさんのお姿をとても心強く感じながら、すべての申請書を拝読しました。子どもやそのご家族の生活は厳しくなるばかりですが、そうしたみなさんの温かい思いは、きっと子どもたちに伝わることと思います。くれぐれもご自愛ください。
小河光治(公益財団法人あすのば代表理事)
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むすびえ理事長 湯浅誠からのメッセージ
こども食堂基金にご応募いただいたすべてのみなさま、ありがとうございました。
今回もすべての応募を採択するには至らなかったこと、残念でした。
お金の許すかぎり、すべてを採択して現場を応援していきたいのですが、今回はお金以外の要因で不採択とせざるを得なかった団体が複数ありました。
費用の内訳の記載が一切ない、合計金額が合わない、応募要項に記載した条件を満たしていない、などの理由です。
みなさんがお忙しい中で申請の労をとってくれていることを私たちとしては重々認識しているつもりです。できるかぎり現場の活動を応援したいという思いで委員の方たちも選考に当たってくれています。しかし同時に、私たちには資金を預けてくれる方たちに対して「こういう用途に使わせてもらいました」と説明する責任があり、「何に使うかわからないがとにかく支払った」というわけにはいかないのも事実です。
外形的な理由で不採択とするのは本当に残念で、気持ちも沈みます。できれば事業の内容を見て、ぜひがんばっていただきたいと気持ちよく資金をご提供したいと思います。不採択となってしまった団体のみなさんは、ぜひ、外形的な記載事項が満たされていたか、ご確認いただければと思います。
むすびえとしては、今後も募集説明会等の機会を捉えて、何の記載が必要か、お伝えしていきます。みなさんの申請書類作成の労が報われるよう、私たちにできることは行なっていきますので、引き続きよろしくお願いします。
湯浅誠(認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ)
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採択団体一覧
採択団体の皆様におかれましては、口座情報のお伺いや誓約書取り付けのご連絡を別途差し上げます。11月下旬より順次お振込みを開始いたします。お手数をおかけしますが、ご対応の程よろしくお願いいたします。
11月3日(水・祝)に開催したオンライン説明会の録画と、実施ガイドブックをメールにてお送りしています。事業実施にあたり、良くご確認下さいますようお願いいたします。