事例紹介

[広島県] 一般社団法人・仲間たちの砦 こども食堂に地元で採れた海の幸を無償提供

こども食堂希望する子ども食堂
支援者一般社団法人 仲間たちの砦
地域ネットワーク広島こども食堂支援センター
「はちの子ブンブン食堂」のメニュー
「仲間たちの砦」の紹介
アイゴの切身を使った「白身魚のラビゴットソース」と「かまあげしらす」「もずくそうめん」

 価格と調理の手間の問題で、こども食堂のメニューに上ることが少ない魚料理に使用する海の幸を、送料も含めてすべて無料提供していただける団体が、広島県に誕生しました。
 「一般社団法人・仲間たちの砦」は、農作物でいえば、たくさん収穫できたけど売り先が見込めない、あるいはだぶついて価格が下落してしまう。漁業でいえば図らずもたくさん漁獲があったけれども需要が無い、またはあまり人気のない魚で売れない。そういった産物でも一つ一つの「命」であり食べ物として適正な価格で買い取りすることで農業・漁業を支えていくために設立された団体です。
 魚は使いやすいように鱗や内蔵を取り、大きな魚は短冊状にし、海藻類も食べやすいように処理した後に冷凍保存したものを、定期的に配達またはクール便を使ってこども食堂運営者のところまでお届けいただいており、その活動費用は取組の趣旨に賛同する個人・団体からの寄付金に拠っています。
 食材提供のお申し出をいただいた「広島こども食堂支援センター」では、この素晴らしい社会貢献活動を長く継続していただくため、次のような食材利用のルールを定めました。
 ① 食材利用に当たって、「目的外利用をしないこと」、「いただいた食材は使用者の責任で衛生管理し、万が一のことがあっても提供者に責任を問わないこと」を誓約した上で利用団体としてエントリーする。
 ② 食材の有効活用のために結成したSNSのグループ上に、使用予定日や使用品目・数量を1週間前までに投稿する。
 ③ 配送日時や方法について個別にやり取りし、食材を受け取る。
 ④ 実際にこども食堂で使用した様子の写真、子どもたちが食べた感想をセンターに報告し、公表可のものをSNSで公表する。
 もちろん、このような手順を踏まなくてもご提供いただいくことが可能ですが、安心してご提供いただくとともに、社会貢献活動の透明性を高めるため、一定のルール化を行いました。
 広島県府中町のお寺で月1回開催している「はちの子ブンブン食堂」では、海産物の提供を受けて、アイゴの切身を使った「白身魚のラビゴットソース」と「かまあげしらす」「もずくそうめん」の3メニューがふるまわれました。
 ・「アイゴ」という魚は知らないけど、おいしいですね。
 ・身が柔らかくておいしかった。
 ・茹でたての「釜揚げしらす」は、やっぱりおいしいですね!
 ・この「もずく」は、いつも食べるものと違うねえ。食べ応えがある。
 子どもたちが、海産物は美味しい!と分かってくれることが、消費の拡大につながり、将来的に地域の漁業と美しい瀬戸内海を守ることに寄与するものと考えています。

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