こども食堂における食品衛生について、ともに学び合う環境をつくる「食品衛生環境向上プロジェクト」からの情報を掲載しております。
【研修動画】こども食堂開催時の準備・食品の管理・調理等の衛生管理について
こども食堂が安心・安全な居場所として開催されるために、食品衛生は大切な視点です。「具体的に何をやればいいの?」「ボランティア中心のこども食堂でどこまでやればいいの?」という声もいただきます。
むすびえでは、こども食堂の方々が食品衛生について楽しく学ぶことができる研修動画を作成しました。ぜひこども食堂に関わる皆様でご覧いただき、取り入れられるところから取り入れていただけますと幸いです。
全部で28分の動画ですが、全てご覧いただいても、気になる部分だけご覧いただいても構いません。動画の概要欄にタイムスタンプがありますので、【YouTubeで見る】から確認してご活用ください。
01:12 身なりを整える
03:22 手の洗い方
05:44 調理台・配膳テーブルの消毒
06:14 食材の保管方法
07:51 洗浄用品の準備
09:03 調理器具・食器の準備と洗浄
11:10 まな板と包丁の洗浄
14:27 食器・カトラリーの洗浄
15:47 ご飯の準備
17:23 野菜の洗浄・カット
19:25 肉のカット、カレールーを入れる
20:59 盛り付け・提供のポイント
22:41 弁当配布時の注意点
24:20 調理器具・食器の洗浄と片付け
この動画は、公共施設を利用したこども食堂での衛生管理に関する一例です。また、全ての事項をこなさければ、こども食堂ができないということでもありません。参考にできる部分から取り入れていただけますと幸いです。
【マニュアル】安心・安全な食事を提供するための衛生管理 〜調理をする人、調理器具の衛生〜
今回の研修動画で講師を務めていただきました、株式会社消費科学研究所様より、衛生管理に関するマニュアルをいただきました。
ダウンロードはこちら
動画でも説明しているポイントの中でも何点かに絞って、解説してくださっています。こども食堂で食事を提供する際の、ご参考にしてください。
【参考情報を抜粋してQ&Aでご紹介します】
※監修:株式会社消費科学研究所
・カレー等を温めなおす場合は、温度の目安はありますか?
→中心が75℃以上で1分以上加熱できるように温めてください。(加熱むらのないようにしっかりなべ底までかき混ぜて、中心部まで加熱してください。)そして再加熱後は早く食べるようにしましょう。
・生野菜での提供はしても良いでしょうか?
→野菜は細菌が多く付着していますので、加熱することで食中毒のリスクを減らすことができます。もし生サラダを提供したい場合は、野菜をしっかり洗浄して細菌を洗い流し、調理後は提供まで冷蔵庫10℃以下で保管してください。
・前日から調理をして、当日会場に持ち込んでも良いのでしょうか?
→食中毒のリスクが高まるため、調理はなるべく当日に行ってください。やむをえず前日から仕込む場合は、しっかり火を通せるメニューを選び、清潔な容器に保管し、調理後は冷蔵庫(10℃以下)で保管しておきましょう。
【参考リンク】
厚生労働省:子ども食堂における衛生管理のポイント
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_00381.html
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厚生労働省:子ども食堂の活動に関する連携・協力の推進及び 子ども食堂の運営上留意すべき事項の周知について(通知)
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11900000-Koyoukintoujidoukateikyoku/0000213463.pdf
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【こども食堂を安心安全に運営するために必要な保険情報】
地域の子どもや大人たちが楽しく参加できるよう、こども食堂運営者の皆さんは日々、食品衛生などの安心安全に気を配っています。しかし万が一、食中毒、アレルギーなどの各種事故が起きた場合に対応できるよう、保険に加入しておくことをお勧めしています。
もしもの備えは、参加者が安心してこども食堂に足を運びやすくなるだけでなく、「地域の子どもたちのために」と活動している運営スタッフの皆さんの、安心安全を守ることにもつながります。
以下の表では、食中毒などの衛生管理上の事故だけでなく、参加者のけがなど各種事故等に対応する保険の情報がまとまっています。ぜひ加入を検討する際の参考にしてください。
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●名称 | ●こんなときのために | ●ポイント | ●取扱窓口 |
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⚫︎ボランティア行事用保険※ | 参加者のけが・食中毒・熱中症等、賠償責任など | けが・食中毒等は参加者・主催者全員が補償対象 | 社会福祉協議会 |
⚫︎ボランティア活動保険 | ボランティア自身のけが、ボランティアが利用者などに与えた賠償責任 | ボランティア各人または主催者が加入手続き | 社会福祉協議会 |
⚫︎イベント傷害保険、レクリエーション(傷害)保険 | 行事中に発生した参加者のけがなど | 人数参加など制限がある場合も | 民間保険会社など |
⚫︎生産物賠償責任保険 | 食中毒、配膳中のけがなど | 飲食店営業許可が必要なことも | 民間保険会社など |
⚫︎NPO活動総合保険 | 役職員、会員、ボランティア等のさまざまなリスク | 必要に応じ各種補償の選択が可 | 民間保険会社など(あいおい損害保険) |
⚫︎食品営業賠償共済 | 食中毒など提供した食品が原因の事故 | 業務遂行・施設起因の事故なども備えるには総合食品賠償共済を | 食品衛生協会 |
※ボランティア行事用保険のカバー範囲
・利用者が一堂に会して開催される居場所型のこども食堂のほか、持ち帰りやフードパントリー活動など、利用者に手渡した弁当によって主催者に責任がある食中毒が発生した場合、 傷害保険金および医療費等の賠償保険金が利用者に支払われます。
・主催者および利用者全員の名簿が必要です(宿泊を伴わない行事の場合)。名簿に記載されている方は、往復途上の事故も補償の対象になりますが、自動車等による賠償事故は補償の対象になりません(使用していた自動車の自動車保険の対象となります)。
・弁当を受け取った後の、利用者の保存状態が悪かったことによる食中毒は補償の対象になりません。悪かったことによる食中毒は補償の対象になりません。