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【能登半島支援】出張こども食堂開催レポート

むすびえで「こども食堂防災拠点化プロジェクト」を担当しているプロジェクトリーダーの森谷です。
地震発生から約3ヶ月。未だ震災の傷跡が癒えない輪島市と珠洲市にて、石川県内のこども食堂さんが中心となっての「出張こども食堂」が開催されたので、お手伝いとして参加して来ました。

この活動は、「むすびえこども食堂基金」の「令和6年能登半島地震 こども食堂応援助成(第一回)」の採択団体でもある石川県の地域ネットワーク団体「かなざわっ子nikoniko倶楽部(事務局:NPO法人ささえる絆ネットワーク北陸)」が中心となり、石川県内のこども食堂団体と合同で開催されたものになります(参加されたこども食堂のいくつかは「令和6年能登半島地震 こども食堂応援助成(第二回)」の採択団体も含まれております)。
※当事業自体は令和6年度にNPO法人クロスフィールズが採択され、むすびえが協力している「こども家庭庁 NPO等と連携したこどもの居場所づくり支援モデル事業」となります。


第1回目となる「出張こども食堂 in 輪島」は、奥能登輪島市の中心地にほど近い正覚寺の駐車場をお借りしての開催。
参加したのは、かなざわっ子nikoniko倶楽部、円光寺こども食堂、おおくわこども食堂、ジオ子ども食堂、三道山子ども食堂の5団体。ここにむすびえと、そのパートナーであるNPO法人クロスフィールズの代表小沼さん、西川さんが帯同。

メインとなる豚生姜焼き丼のみならず、チョコバナナ、ミニたい焼き、綿菓子、さつまいもチップス(五郎島金時という地元の高級さつまいもを利用!)など、子どもだけでなく大人も嬉しいバラエティ豊かなラインナップ。
ここにポケモン・ウィズ・ユー財団さんからの寄付物資やモランボンさんからの寄付食材などの配布もあり、参加者の方々にも大好評でした。

用意した100食の丼はあっという間になくなり、追加を用意するくらいの大人気。
同じくチョコバナナやミニたい焼き、さつまいもチップスも終了時間の前に予定数がなくなり、できる限りを現地でも作っていました。
臨機応変にこうした対応が出来るのも「こども食堂運営者」の強みだなと感じました。地元の子どもたちとのやり取りでも「ちょっと綿菓子作ってみる?」と挑戦させてあげる姿もありました。

また、現地を取材されている記者の方からは「輪島市にまだこんなに子どもたちがいたんだ」というお話もあり、やはり行政の支援だけでは行き届かない繋がり作りの課題を感じました。

まだまだ水が戻らず大変だと言う声があったり、学校以外だとなかなか集まれないという中学生の声もあったり、小学生に「学校どこ?」と聞いたら「どっち(輪島市内なのか避難中の金沢市内なのか)?」という回答があったり、何が出来るのかを考えさせられる中でしたが、それでもたくさんの笑顔が見れて、やはりコミュニティの大切さを感じる一日となりました。​​

広い敷地内にはたくさんの親子連れが参加
いつもの延長で鯛焼きや綿菓子を手際よく作っていらっしゃいました
ちょっとした会話も大切な時間です
子どもたち同士もお手伝いで交流しました
学校以外で友達と話すのは久しぶりという中学生は、最後まで話題が尽きない様子でした

 

第2回目の「出張こども食堂 in すず」は文字通り珠洲市内での開催。場所は珠洲市の中心地からほど近い乗光寺さん。
周囲には倒壊した建物も多く、狭い路地からなんとか搬入できるという状況でしたが、この日はプロレス団体のイベントとコラボという事で、少し遠くから訪れた方も多く、たくさんの方々にご参加いただきました。

第1回目と同様に石川県内のこども食堂さんが連携しての開催となり、前回同様の豚生姜焼き丼のみならず、チョコバナナ、ミニたい焼き、綿菓子、さつまいもチップスに、いちご飴も加えた豪華なラインナップ。足りない場合を考慮して、お菓子の詰め合わせも用意しておりました。
今回もポケモン・ウィズ・ユー財団さんからの寄付物資やモランボンさんからの寄付食材があり、むすびえも株式会社ツナギ様からのレトルト米を仲介させていただきました。

参加者の方々の中には「こども食堂という言葉は知っていて、いつかやってみたいと思っていた」や「こんな場所が定期的に開催されたら嬉しい」など、こども食堂が現在0箇所の珠洲市でも近いうちに開催される可能性を感じる声もちらほら。

場所を提供していただいた乗光寺の方からも「久しぶりにこんなに子どもたちが笑顔でいるのを見た。」と嬉しい感想も。
参加したママからも「炊き出しはあっても子どもたちが楽しめるイベントはなかなか無いので、今日は凄く楽しんでくれていて嬉しい」という声も。
プロレスとこども食堂の相性の良さも含めて、とても良い一日となりました。

たくさんの方にご参加をいただきました
プロレスの大迫力に参加者も大興奮
今回はむすびえメンバーの遠藤と小島も参加
石川県内のこども食堂メンバーと終わったあとに記念撮影

◇ ◇ ◇

2日間を通して感じたのは、「こども食堂」という居場所づくりの可能性についての再認識と、どんな時でも「何か出来るのでは」と動けるこども食堂運営者さんの強さでした。

「みんなで食べると美味しいね」という本当に単純な活動ではありますが、そこにあるのは地域を想う気持ちだったり、未来を担う子どもたちへの想いだったり、人間の温かさと優しさを感じる時間なんだなと感じました。

被災地支援という観点だけでなく、被災地で感じたことを、こども食堂を運営される全国の皆さんにお届けし、平時から有事に備える活動に繋げられたらと改めて感じました。

今後もむすびえとして、被災地支援や二次避難者支援など、助成事業のみならず、全国に向けて何が出来るのかを考えながら動いていきたいと思います。


●【4/22開催】令和6年能登半島地震こども食堂支援オンライン活動報告会 -被災地は今-

https://musubie.org/news/8921/

●【お知らせ】令和6年能登半島地震 こども食堂応援助成採択団体発表

https://musubie.org/news/8772/



[Yahoo!ネット募金] 令和6年能登半島地震 こども食堂応援基金
https://donation.yahoo.co.jp/detail/5209002
※Yahoo!ネット募金では「Tポイント」を利用してのご寄付も可能です

[ コングラント ] 令和6年能登半島地震 こども食堂応援基金
https://congrant.com/project/musubie/9945
※銀行振込、クレジットカードによる寄付がお選びいただけます

長期的な復興支援に向けて支援の輪が広がることを願っております。

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