むすびえは、こども食堂の認知向上の取組を強化していくため、現時点での全国のこども食堂の認知状況について把握する実態調査を全国15-79歳の男女4,700名を対象に行いましたので、その結果を公表いたします。
調査の結果、こども食堂についての認知率は87.7%で約9割と高い一方で、その内「内容も知っている」人は47.3%に留まりました。また、多くのこども食堂は参加者に条件を付さず、多世代が交流できる居場所となっていますが、利用対象について「年齢や生活状況によらず誰でも」該当すると考える人は29.0%に留まり、こども食堂への「認知」が広がる一方で、その実態はあまり知られておらず、正しい内容の普及が必要であることも明らかとなりました。
アンケート結果サマリ
- こども食堂の取組に関する認知率は、「こども食堂」が87.7%、「フードバンク」が75.4%、「フードドライブ」38.4%、「フードパントリー」が27.4%
- 性年代別でみると、「こども食堂」の認知率は、男性では年齢が上がるほど高く、60歳以上で9割以上となっている。女性では、30歳以上で9割以上となっており、女性40-49歳が95.1%と最も高い
- 「内容も知っている」は全体で47.3%、性年代別でみると男性では40-49歳が32.1%と最も低く、女性では15-19歳が36.7%と最も低い
- こども食堂の認知経路は「テレビ」が最も高く80.2%で「新聞(オンライン含む)」32.1%、「ウェブサイト」14.3%が続く
- こども食堂の利用対象について「子どもだけ」該当が58.1%、「ひとり親家庭」が54.0%、「生活困窮者」が56.8%、「年齢や生活状況によらず誰でも」が29.0%となっている
- こども食堂の利用について、「参加経験有(利用したことがある)」が3.6%、「参加意向有(利用経験なし)」が35.0%、「参加意向不明(わからない)」が35.9%、「参加意向無」が25.5%となっている
- 性年代別でみると、「参加経験有」は男性15-19歳で11.8%と最も高く、「参加意向有」は女性15-19歳で49.5%と最も高い。「参加意向無」は男性20-29歳で34.7%と最も高い
■2023年度こども食堂に関する認知調査結果(一部抜粋)
・取組内容の認知について
※N=4,700、設問における各取組の定義は以下のとおり
- こども食堂:子どもが一人でも行ける無料または低額の食堂
- フードバンク:包装の破損や過剰在庫、印字ミスなどの理由で流通に出せない食品を企業等が寄付し、施設や団体、困窮世帯に無償提供する活動
- フードドライブ:家庭で余っている食べ物を学校や職場などに持ち寄り、まとめて地域の福祉団体や施設、フードバンクなどに寄付する活動
- フードパントリー:ひとり親や生活困窮者など、生活に困っている人々に食料を無料で提供する活動
▼「こども食堂」性年代別年代別認知状況
◦こども食堂の取組に関する認知率は、「こども食堂」が87.7%、「フードバンク」が75.4%、「フードドライブ」38.4%、「フードパントリー」が27.4%
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- 性年代別でみると、「こども食堂」の認知率は、男性では年齢が上がるほど高く、60歳以上で9割以上となっている。女性では、30歳以上で9割以上となっており、女性40-49歳が95.1%と最も高い
- 「内容も知っている」は全体で47.3%、性年代別でみると男性では40-49歳が32.1%と最も低く、女性では15-19歳が36.7%と最も低い
・認知経路について(「こども食堂」という言葉をどこで見聞きしたか)
※N=4,122
◦こども食堂の認知経路は「テレビ」が最も高く80.2%で「新聞(オンライン含む)」32.1%、「ウェブサイト」14.3%が続く
・利用対象について
◦こども食堂の利用対象がどのような人であると思うかを聞くと、「子どもだけ」該当が58.1%、「ひとり親家庭」が54.0%、「生活困窮者」が56.8%、「年齢や生活状況によらず誰でも」が29.0%となっている
・こども食堂の利用意向について
◦こども食堂の利用について、「参加経験有(利用したことがある)」が3.6%、「参加意向有(利用経験なし)」が35.0%、「参加意向不明(わからない)」が35.9%、「参加意向無」が25.5%となっている
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- 性年代別でみると、「参加経験有」は男性15-19歳で11.8%と最も高く、「参加意向有」は女性15-19歳で49.5%と最も高い。「参加意向無」は男性20-29歳で34.7%と最も高い
【調査概要】
調査目的:
・社会の「こども食堂」の認知状況の把握とそれに基づく施策検討
・実施時期:令和5年6月9日(金)~6月12日(月)
・調査対象:全国47都道府県、15~79歳の男女(インテージ・インターネットモニターより抽出)
・回答者数:4,700サンプル(都道府県別の認知状況の比較を行うため、男女50人ずつの計100サンプルを、47都道府県から回収)
・集計方法:令和2年の国勢調査の人口構成比に合わせてウエイトバック集計を行った。
・調査会社:株式会社インテージリサーチ
【主な調査内容】
・こども食堂の名称認知及び取組別認知状況
・こども食堂の認知経路
・こども食堂の役割・機能イメージ
・こども食堂の参加意向とその理由 等