新着情報

こども食堂はみんなの「居場所」 ~『ファミリーマート&むすびえこども食堂助成』 冬募集の助成団体から報告~

むすびえでは、ファミリーマートの店頭募金「夢の掛け橋募金」をお預かりし、「ファミリーマートむすぶ、つながる、こども食堂応援プロジェクト」を推進しております。このたび、2022年12月に実施した『ファミリーマート&むすびえこども食堂助成』 冬募集〜繋がった手を離さない こども食堂の継続を応援します〜で、助成対象となったこども食堂の皆さまから、素敵な報告をいただきました。

今回の企画は、子どもたちを見守り、地域のにぎわいを作ってくださるこども食堂の活動を応援し、子どもたちや地域の多世代の皆さんや運営する皆さまとの繋がりを深めていただく機会になればとの思いで実施したもので、全国各地の97団体を採択させていただきました。
むすびえとファミリーマートは、今後もこども食堂の運営者の皆様と、そこを訪れる皆様の笑顔のため、支援を進めてまいります。

1 イベント開催では子どもたちの自主性を養う工夫を凝らす

こども食堂の皆様は、餅つき大会、冬まつり、駄菓子屋さんごっこなど、子どもたちの思い出に残るイベントを開催しました。単に食べものを提供するのではなく、子どもたちで餅作りに取り組む、貸して頂く場所を清掃する、自分で駄菓子を選んで計算するなど、子どもたちが自主性を養えるような工夫を凝らしたとの報告が寄せられ、こども食堂の皆様が子どもたちに注ぐ愛ある目線を感じられました。


コロナ禍でなかなか行うことができなかった餅つき大会や焼き芋大会を開催しました。頂いた助成金は、臼や杵・材料費などに使用しました。餅つき大会では自分たちでもち米から作るという事にチャレンジし、ただ提供されるものを食べるのではなく、自分たちで作ってそれを一般の方にも食べてもらう、そんなプログラムにしました。初めて餅づくりをする中高生も多く、悪戦苦闘しながらもインターネットで調べたり、自分の祖母にヒアリングしたりしました。この事によって、自立性や主体性が生まれ、また小さな子どもたちに自分の作ったものを提供することで、奉仕の精神も培うことができたと思われます。コロナ禍において何か一緒に作ってそれを第三者に提供するという行為はなかなか難しい状況ですが、この度助成金を頂いた事によってチャンスが生まれ、そして活用する事ができました。
(京都府・NPO法人NCMジャパン京都事務所)

こども食堂を訪れる方々の中に障がいのあるお子さんがおり、なかなか地域に出て学校の外の方々と交流を持つことは少ないと聞いております。今回、障がいのある子どもたちが、自分たちで考えた冬まつりを実現するため、地域の自治会から机を借りたり、貸していただく場所を清掃したりするなど、地域の皆様と主体的な交流を持てたことは大きな成果であったと思います。普段は助けてもらうことが多いお子さんたちですが、たくさんの人のために一生懸命に考えたおまつりの場で、人に楽しんでもらう、喜んでもらう、人の助けになる、という経験を得られたことは、「大きな自信になった」と言っていただけました。
(神奈川県・こども食堂ハレの日ケの日)

つながるチカラ大作戦第4弾」として大和高田市内こども食堂合同開催を実施しました。当日は357世帯の子どもたち752人に食材やお菓子等をお届けし、ファミリーマートさんの助成金で駄菓子を選んで買い物をするというごっこ遊びを実施しました。小学生以上には100円の計算をしてもらい、未就学児童には10円 20円 30円のなかから選択してもらうという企画内容です。どの子どもさんも選べるということをすごく喜んでくれて、とてもうれしそうに自分で選んだお菓子を手に持って帰っていました。
(奈良県・おひさん食堂)

(写真:おひさん食堂提供)

2 子どもだけじゃない!保護者や高齢者、ボランティアの「居場所」に

こども食堂を訪れるのは子どもたちだけではありません。保護者の方が普段追われている子育てからつかの間解放されたとの報告のほか、今回の助成金で脚が長いテーブルを購入して高齢者の方が作業しやすくなったことで、「自信を持ってボランティア活動に取り組んでいる」との報告もありました。「楽しい!こんな活動があるんだ」とボランティアの輪が広がり、企業や農家からの支援を得られたとの報告も頂き、こども食堂がさまざまな方々の「居場所」になっている様子を実感しました。


たくさんのご家庭に利用していただき、主任児童委員や小学校の校長先生、地区社協や地域農家の方々を巻き込んで困窮家庭や、家庭に事情を抱えているお子さんなどに食堂を利用してもらったり、食材を届けたりすることができるようになりました。またお母さん方のコミュニティとしての場所にもなっていて、子ども同士が仲良く遊んでくれることによって、普段追われている子育てから解放されて「助かっている」との声をいただきました。また、ボランティアの数も少しずつ増えて、学習支援も同時に開催することができるようになりました。
(静岡県・こども食堂MAGOKORO)

ボランティアの輪が広がりました。ボランティア参加者が友達をお誘いしてくださいます。おかげさまで多くのボランティア参加者に支えられて開催でき、ボランティアスタッフの居場所作りもできました。「楽しい!こんな活動があるんだ、みんなに話すね!」といわれるような活動になりました。会社に出向き支援をお願いしたことから、社員様がボランティアスタッフとして参加してくださるなどの協力も得られました。活動することにより周知されるようになり、会社・地域の農家様・多くの支援者が増え、野菜や米などを子育て世代の方にお分けでき感謝されております。高齢者(独居老人・認知症)の利用者様も増え、「行く場所ができた」といわれます。
(愛知県・南陽ニコニコ食堂 みんなとつながる)

助成金で脚長テーブルを購入させてもらいました。ボランティアさんの中には腰の曲がった方や足の不自由な方がいらっしゃいます。できない作業が多くあって「かえってみんなに迷惑かけるね」と申し訳なさそうに作業されていましたが、脚長テーブルになったお陰で 自信をもってボランティアしてくれています。うちのこども食堂は、高齢者の方の力が大きく子ども達とのコミュニケーション能力も高くて、本当に有難いんです。これから、ボランティアさんを募集するのに高齢者の方をより多く募集することができます。高齢者の方と子ども達を繋ぐ居場所を作っていきます!!
(和歌山県・すさみこども食堂)

(写真:すさみこども食堂提供)

3 コロナ禍で参加人数は増加、不登校の子ども支援の場にも

3年に及んだコロナ禍で、利用者の増加を感じたこども食堂は多くあります。食材や弁当容器の値段が上がり、さまざまな経済的なご苦労もある中、こども食堂の皆様は、不登校のお子さんや生きづらさを感じる親子も温かく支援し、「地域の中に優しい助け合いの輪が広がってほしい」と活動を継続されています。


日々の活動を通じてリピーターのご利用者様同士が顔見知りになり、お話する中で一人のご利用者様が足の不自由な近所のご利用者様の分のお弁当を届けて下さっていると聞きました。また子育て世帯のサポートとして不登校支援も行っているため、知り合いに悩んでおられる方がいたら『あそこのこども食堂に相談に行くといいよ』とご利用者様が繋げてくださるようになりました。悩んでいるお母さん同士が知り合いになり、登校に不安を抱える子ども達の為に自分達で子どもの居場所を作ろう!とスタッフをかって出てくれるようになりました。ちょっとした思いやりの心から、まず隣りにいる人の困りごとをお手伝いし、助けてもらった人がまた隣の人を…と地域の中に少しずつ優しさの輪が広がりつつあるように感じます。
(兵庫県・子ども食堂ほんわかキッチン)

長期休みの冬休みと春休みの期間は小中学校の給食がないため、食支援としてこども食堂を開催し、子ども達が楽しめる企画も行いました。食の楽しみを工夫したく、この度の助成でホットプレート、卓上コンロ・ガスボンベを購入でき、調理に大変助かりました。子ども達が喜ぶメニューを準備することで、「手作りの食」を子ども達に喜んでもらうことができました。また、調理ボランティアの方に難病を抱えている方がいらっしゃるのですが、調理師の資格を生かして居場所作りの活動をお手伝い頂きました。子ども達の食べている姿を見て「美味しい」「ありがとう」という生の声を聴いて毎日元気に通って下さり、子ども達に喜んでもらえることで生きがいを感じて頂けている、と実感しました。
(山形県・みんなの居場所づくり「ぱすてる」)

ご寄付をいただいていた飲食店が閉店するなど、こども食堂の運営がとても厳しい折にご支援ありがとうございました。私たちは、子どもたちがとっても楽しみにしているクリスマス会を、何とか開催したい気持ちでいっぱいでした。子どもの中には家に帰ってもケーキもない子どももいます。自分で作る自分のケーキは、ぜひ実現したい。くじ引きのクリスマスプレゼントも持って帰ってもらいたい・・・。それが実現しました。加えて、昨年から、小さな子どもを連れた家族や、障がいをお持ちの家族、地域の一人暮らしの高齢者、中学生の参加が目立つようになり、コロナ前の1.5~2倍の参加人数になっています。スクールソーシャルワーカーさんが、生きづらさを抱えたお母さんとお子さんを連れてくるようにもなりました。ちゃんと開いている、そのことが、来る方の安心感を高めています。お帰りになる時に「ありがとうございます」と、頭を下げて帰るお母さんは珍しくなくなりました。食器を片づけてくれる方、食べきれないので使ってくださいと、リンゴを持ってきてくれた方もいます。外は寒くても、この会場では温かい心の交流があります。
(福岡県・ふくおかこども食堂実行委員会)

(写真・ふくおかこども食堂実行委員会提供)

4 オンライン報告会では「参加者と一緒に作り上げていると実感」との声も

2023年4月末にはオンラインでの報告会を2回開き、助成を受けたこども食堂の皆様と、ファミリーマート担当者によるリレートークが行われました。
こども食堂の皆様からは、

「シャイで人と話さない小学5年の男の子が『ありがとう』と言って会話できるようになり、両親が喜んでいたことが、私たちには嬉しいことでした」(埼玉県・さしおうぎ子ども食堂)

「うちのこども食堂での調理は50代から70代の女性がメインで担ってくれているのですが、子どもの保護者と一緒にご飯を食べるのが楽しみだということで、高齢者にとってもここが居場所になっていると感じられました」(神奈川県・こども食堂がじゅまる)

「参加者が増えて二部制開催にした際に片付けが間に合わないという問題がありましたが、よく来られるお母さんにその話をしたところ、マイお皿を持ってきてくれたり、使用したお皿を自宅で洗ってきてくれたりするようになりました。参加者と一緒にこの場を作り上げていると実感できるようになっていることが嬉しいです」(東京都・まんぼう子ども食堂)
との報告がありました。

報告を受けたファミリーマート担当者からは
「皆さんが明るく前向きで、パワーがあるからこそ持続可能な運営ができているのだなと思いました。私たちも、コロナの影響で一時休止していた『ファミマこども食堂』を店舗で再開したいと思っており、負けられないと感じました。笑顔あふれるこども食堂を作りたいです」
との言葉がありました。

【ファミリーマート むすぶ、つながる、こども食堂応援プロジェクト」とは】

むすびえでは、みなさまの思いの結集である店頭募金「ファミリーマート夢の掛け橋募金」をお預かりし、これまでも「ファミマこども食堂」や「ファミマフードドライブ」など地域に寄り添い子どもたちの明るい未来のための様々な支援に取り組んでこられたファミリーマートさんとともに、「ファミリーマート むすぶ、つながる、こども食堂応援プロジェクト」を立ち上げました。感染症対策を徹底しながら子どもの居場所を守り、地域でつながり続けようとするこども食堂を応援しようとの思いから、助成事業を実施しています。

【『ファミリーマート&むすびえこども食堂助成』 冬募集〜繋がった手を離さない こども食堂の継続を応援します〜】

第5弾となる今回は、154団体のこども食堂の皆さまからご応募をいただきました。
近年の世界情勢の影響等から物価が上昇したり、参加人数の増加に伴い、食数の増加が求められたりなど、日々環境が変化する中皆様が試行錯誤されながらご活動されているご様子が申請書から伺われました。選考条件に照らし慎重に検討を重ね、97団体を選考いたしました。

助成対象期間:2022年12月17日から2023年3月31日までの活動に要した費用
助成金額:1団体当たり8万円

【問い合わせ先familymart@musubie.org
末岡・常田・合田)

新着情報一覧へ
トップへ戻る