むすびえは、2020年度から、4つの実行団体とともに、休眠預金等活用事業「居場所の包括連携によるモデル地域づくり」事業に取り組んでいます。
2年前、わたしたちは「地域の居場所が生まれ、育ち、横につながっていけば、地縁・血縁の希薄化を補っていけるだけでなく(いわば「豊かな無縁社会」の創造)、地域の居場所と行政の連携によって従来の制度・政策の限界を克服することも可能」だと考えました。
同時に、「地域の居場所はまだまだ個々の力量差や地域差が大きく、また個性豊かな地域の居場所の中には民・民の横連携が苦手というところもあります。官・民連携についても、双方がお互いの役割を尊重しきれないことからくるコミュニケーションギャップや相互不信、予算制約、地域の理解を得られないことからくる地域や住民代表者からの反発等々が生じうるし、また実際生じている」と、課題感を持っていました。
この課題を乗り越えるために4つの実行団体とともに進めてきたのが、「居場所の包括連携によるモデル地域づくり」事業です。この2年、コロナは収束せず、孤独・孤立はさらに深刻化しました。一方で、居場所やつながりの重要性への認識も高まっています。
私たちの実践がこの2年でどのぐらい進み、新たな課題と向き合っているか、また今後乗り越えていくべきことは何か、大阪府堺市、大阪府高槻市、埼玉県新座市、福井県坂井市、における実践事例を踏まえて、ダイアログをします。
開催概要
日時 | 2023年4月25日(火)15時00分〜17時00分 |
開催方法 | オンライン(zoomミーティング) ※お申し込みいただいた方には開催日近くなりましたらzoomのURLをお知らせします。 |
参加費 | 無料 |
プログラム | 第一部:休眠預金事業事例報告 資金分配団体から中間事業報告 「居場所の包括連携によるモデル地域づくり」事業 認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ 実行団から実践事例の報告 社会福祉法人堺市社会福祉協議会 所正文氏 一般社団法人タウンスペースWAKWAK 岡本工介氏 特定非営利活動法人新座子育てネットワーク 坂本純子氏 社会福祉法人坂井市社会福祉協議会 水上真裕氏第二部:ダイアログ(対話) 2年間の事業の軌跡と今向き合っている課題~実践事例を踏まえての対話 |
「居場所の包括連携によるモデル地域づくり」 事業の概要 |
中長期的な日本社会のバージョンアップを目指し、地域の多様な居場所の連携実現とその可視化を行うモデル地域づくりに取り組む。 また、モデルが他地域に波及するための全国レベルでの自律的かつ持続的な仕組み づくりを同時並行で進める。これにより、直接的にサービスを享受する子や家庭に 変化がもたらされることはもちろん、広く日本全国に変化が表れるようにする。 |
こんな方におすすめ | 地域で防災や地域づくりに取り組む方々、社会福祉協議会、行政機関、市民団体(NPO)等 |
お申込み方法 | 下記リンク先の申込フォームよりお申込みください。 https://forms.gle/YpdKzJaffni4Axec9 【登録締切】2023年4月23日17時(参加費無料) |
主催 | 特定非営利活動法人全国こども食堂支援センター・むすびえ |
お問い合わせ | 特定非営利活動法人全国こども食堂支援センター・むすびえ 休眠通常枠2020担当:杉田 E-mail:kyumin@musubie.org |
~2021年2月に公募要項に記した内容より~
近年、コミュニティの弱体化によって地域の支え合い力が低下し(無縁化)、子どもや子育て世帯、高齢者の孤立等が進んでいます。
かつ、課題が複合化・複雑化しており、属性別・課題別に設計されている従来の制度・政策では対処しきれない事態も生まれています。
それゆえ、予防的取組みへの注目度が高まっていますが、課題が顕在化する前の取組みは、本人の自覚、他者による発見・気づきの両面から、容易ではないことも広く認識されるに至っています。
そうした中、2020年には地域の居場所の「つながりつづける力」が発揮され、注目もされました。コロナ禍にもかかわらず、活動の形態を変えてまで、人とのつながりを維持しようとする各種の取組みは、地域の居場所が無縁社会に抗うものであることを、社会的に明らかにしました。
こうした地域の居場所が生まれ、育ち、横につながっていけば、地縁・血縁の希薄化を補っていけるだけでなく(いわば「豊かな無縁社会」の創造)、地域の居場所と行政の連携によって従来の制度・政策の限界を克服することも可能です。地域の居場所の民・民連携、行政との官・民連携で、フォーマル・インフォーマル両面から地域を面的にカバーし、人々がこぼれにくい地域と社会を創造していこうとする方向性です。
ただ、課題も多い。地域の居場所はまだまだ個々の力量差や地域差が大きく、また個性豊かな地域の居場所の中には民・民の横連携が苦手というところもあります。官・民連携についても、双方がお互いの役割を尊重しきれないことからくるコミュニケーションギャップや相互不信、予算制約、地域の理解を得られないことからくる地域や住民代表者からの反発等々が生じうるし、また実際生じています。
こうした課題を乗り越えるため、むすびえでは、休眠預金活用事業を通じ、地域の居場所の包括的な連携を促進し、他の地域のモデルになるような取組みを、資金面、非資金面で応援し、一緒にその実現を目指します。むすびえは、全国に草の根活動として広がるこども食堂を支援する団体として2018年12月に設立された設立間もない団体ですが、実行団体の皆さんと一緒にチャレンジし、社会構造の変化(システムチェンジ)へのリーダーシップを発揮していきたいと思っています。
課題は多く、険しい山道になります。登頂の手柄は他の人のものになるかもしれません。それでもこの山を登る社会的意義があり、それが時代の要請だと受け止めてくれ、一緒に山を登ろうと考えてくれる、そんな意欲のある実行団体の応募をお待ちしています。
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本事業は、休眠預金等活用事業として、実施しています。