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【ご報告】むすびえオンライン活動報告会

こんにちは。
12月の寄付月間に先駆けて開催された「むすびえオンライン活動報告会」のご報告をお届けします。

オンライン報告会には、こども食堂運営者、支援者の皆さん、行政・社協の方、報道関係者の方など160名を超える方が、当日、ご参加くださいました。
全国からたくさんの方にお集まりいただきまして、誠にありがとうございました!

オンライン報告会は、冒頭、理事長湯浅による「こども食堂とSDGs」のお話からスタートしました。

湯浅からは、「持続可能な開発・成長・発達のためには、誰ひとり取り残さない世界の実現が必要。そして、その思いは、こども食堂の皆さんも同じで、さらには、企業も、今では、包括的で長期的な成長には、すべての利害関係者に配慮した経営が必要であると言っている。みんなで地域を続けていこうと思っていたら、とりこぼされる方がいないような状態を作っていく必要がある。」ということを、お話させていただきました。

続いて、実践者事例として、こども食堂基金の助成先である「キリンの家」の水取さんと「あこうこども食堂」の岩崎さんに、活動報告をいただきました。

キリンの家は、2018年にPTAの保護者を中心にはじめ、今年、NPO法人化をし、「自分の未来に踏み出せる場所を創造する」を理念に活動をされておられます。これまでは、地域の集会所をかりて月1回開催しておられましたが、コロナで休止。その後、空き店舗を改装し、昨年12月に再始動されています。そこから、こども食堂の再開と共にフードパントリーを開催され、今ではフリースクールも実施。登録は小1〜高校生まで140名となっているそう。こども食堂の開催は、感染症対策として、学年をわけひらかれているそうです。

こども食堂基金を通じての活動では、活動拠点の泉佐野市だけでなく、近隣の市町村でも居場所を広げていくべく、行政や社協と連携し、フードパントリーなどの活動を進められているとのこと。

お話の最後には、継続的な運営のために、泉佐野市のふるさと納税も活用し、返礼品のジャムを作っておられると運営上の工夫もご披露いただきました。

こちらが、そのジャムです。(とっても美味しそう。)

https://www.furusato-tax.jp/city/product/27213?category_id%5B%5D=285&incsoldout=1

 

続いては、「あこうこども食堂」の岩崎さんからの報告です。

あこうこども食堂は、お母さんたちが中心となって兵庫県で活動をされています。元々は、子育て支援団体として、オレンジリボン活動などをしておられましたが、活動を続ける中で、こども食堂を知ったそうです。「みんなで食べたら美味しいですね」と、これまで活動をしていた公民館や児童館でカレーを振る舞っていたそうですが、徐々に口コミで参加者が増え出し、商店街の方のご協力とご好意で場所をお借りすることができ、2016年にこども食堂を開設。地域住民や福祉系の大学の大学生がボランティアできてくれて、楽しい場所として続いていました。

そんな中で、コロナが発生し、お弁当を配布の活動に切り替え。ひとり親家庭の保護者からの切実な声、さらにはつながっていないかたもいらっしゃるのではないかと思い、お隣の岡山県でされている「コミュニティフリッジ(公共の冷蔵庫)」の活動を学び、こども食堂基金を通じて、「サステナブルパントリー&フリッジ」を開設されました。
この「サステナブルパントリー&フリッジ」は、行政との連携で、児童扶養手当受給世帯に対して情報を発信し、希望する方は、配布されたカードキーを使って、人目を気にすることなく、自由にいつでも食材等を取りに来れる仕組みです。冷蔵庫は、フクシマガリレイさんからのご提供、食材等は、企業や地域住民等からの支援だそうです。また、食材を集める工夫としては、市役所でフードドライブも実施され、3日間で300kgの食材を集められたそう。
現在は、50世帯に提供しているそうですが、今後は必要としている100世帯に支援を広げていきたいと述べられていました。

最後に、こども食堂を応援する支援企業として、ファミリーマート大澤さん、ライオン樫田さん、ポケモン・ウィズ・ユー財団田中さんとむすびえ湯浅によるダイアログをしました。

ファミリーマートは、2015年から子どもの支援活動を始め、2019年に「ファミマこども食堂」をスタートされました。コロナ禍でイートインスペースの活用が困難になり、かわりに「ファミマフードドライブ」活動を全国で展開。そのほかにも全国の店舗では、募金活動も行ってくださっています。

そんなファミリーマートの大澤さんからは、「ファミリーマートという社名の通り、家族を応援していきたいという思いがある。地域密着で経営していくことは大事。その思いの中で、ファミマこども食堂を構想し、全国の営業組織全てに訪問し、今回の活動の目的について説明した。開設当初は、2店舗のみだったが、1年で350回を開催するまでに広がった。お客様との繋がりがうまれたのが、開催にとっても高いモチベーションにつながった。」とお話くださいました。

「インクルーシブ・オーラルケア」をこども食堂を通じて展開いただいているライオン。
楽しみながら歯とお口について学び、歯磨き習慣を身につけていくことを目的として、沖縄県のこども食堂でプログラム効果検証し、今では、全国のこども食堂にプログラム提供をしてくださっています。
このプログラムを進めてくださっているライオン樫田さんからは、「今から40年前、平均虫歯は5本。歯磨き剤にフッ素がはいったり、昔は夜だけだったところで、朝もみがくようになったりと、虫歯は0.6本と減ってきたが、まだ、虫歯が5本以上ある子たちがいる。10本以上だと口腔崩壊と言われ、従来の取り組みでは、なかなか届けられない子どもたちがいるのが現状。乳歯ははえかわるからいいんじゃないと、誤解をしている方も多く、子ども達に正しい歯磨き習慣を提供することに、まだまだ我々もできることがあると考え、そういった場を提供したいと思い取り組んでいる。実際、やってみるとこども食堂の運営者から、子どもたちの歯が気になっていたとの声を多数いただいた。うまく噛めない、口の中を見せてくれないなど、歯医者さんにいきなさいというのは簡単だけど、どうすれば習慣につながるのかと考えている。」とライオンがインクルーシブオーラルケアにかける思いを共有くださいました。

最後に、こども食堂にくる子どもたちに、文具やおもちゃ、「ポケモンシールラリー」をはじめとしたグッズなどを提供してくださっているポケモン・ウィズ・ユー財団。
ポケモン・ウィズ・ユー財団の田中さんより、「これまで東日本大震災の支援として10年活動をしてくる中で、子どもが本来持っている「遊ぶ」ということが後回しになっている実情、我慢を強いてしまう親御さんの苦しい気持ちに触れる時があった。でも、丸一日遊ぶことで、はつらつとした表情を取り戻していく場面に出会い、こども食堂を通じて、そういった体験を提供することができると思った。今後は、ポケモンファンやパートナー企業にもこども食堂を知ってもらい、支援者を増やしていきたい。社内のリソースも活用することで、様々な連携をすることも可能だと思う」と、述べられました。

最後に、改めて、ご参加くださいました皆様、ありがとうございました。

むすびえオンライン活動報告会の様子は、動画でもご覧いただけます。
ぜひ、ご覧ください。

 

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