会場はふたば学舎、旧二葉小学校の校舎を地域の住民に開放している何ともノスタルジックな建物です。語学教室やリサイクル販売などにもスペースが活用されていて、地域の皆さんが集いやすい場であることが伺えます。
神戸市長田区といえば、阪神淡路大震災の時に甚大な被害を受けた街。
だからこそ、しっかり防災知識を身に付け、活動に活かしてほしい、そんな気の引き締まる思いでスタッフ一同準備をし、当日を迎えました。
防災講座の時間
「防災マニュアル」に沿って、むすびえのこども食堂防災研修ではおなじみの講師の黒木 淳子さん(防災士)に説明をしていただきました。
何か”が起きる前に事前に確認 の章は、日ごろから確認・準備しておくべきことのお話です。室内環境や、救急セット、有事に備えた保護者への連絡手段・方法など、発災時に慌てずに行動するための準備を教えていただきました。
発災後の章では、まずはご自身や家族の安全を第一にそのあとに「できる範囲でいい、できることから始める」といった言葉がとても印象的でした。ちょっとした集いの場を作る、とにかく「つながり」を作ることが大切だそうです。地域とのつながりが強いと復旧も早い、救助率も高い、とても納得感のある内容でした。
避難訓練
こども食堂開催中に、災害が発生したとき、誰がどう行動するのか。
実際に「火災」が起きたことを想定しながらの「避難訓練」も行いました。
こども役と運営する大人役のグループに分かれて交代で実施。
消火器や、非常ベルの位置確認など基本的なことから、発災時のこどもへの声掛けのコツや忘れてはいけない人数点呼など、多くの気づきがあり、参加者の皆さんもハッとしておりました。いざという時に備えて、役割を分担しておくこと、備えておくことの大切さを実感いただけた様子です。
ティータイム
休憩時間には、こんな素敵なスイーツとカフェが用意されておりました。
こちらもこども食堂さんのご縁でご協力いただいたようですが、おいしいケーキとコーヒーで参加者の皆さんが打ち解けあえ、会話が弾んだことは言うまでもありません。こんな「つながり」の時間までアレンジできる、主催者の神戸こども食堂ネットワークの小野田さんに脱帽です。
震災障害者とは・・
NPO法人阪神淡路大震災よろず相談室 牧秀一先生による講演。
阪神淡路大震災でケガをされたり(後遺障害含む)、大切な方を失った方がたくさんおられます。生きているだけマシと言われることがあり、12年間置き去りにされている「忘れられた被害者」の存在があります。牧先生の活動は、とにかく話を聞き、集う場を作る。必要なことは行政や国に訴えていくという、被災者目線の実直な活動です。このお話でも、傷ついた方々の心のケアには、つながりが大切、共感することが大切と、地域の方とのつながり必要性が感じられました。
NPO神戸こども食堂ネットワーク
今回主催いただいたNPO法人神戸こども食堂ネットワークさん。たくさんのこども食堂や関連の方々と関わり、つながり合い、共助をしている様子でした。今回の研修も募集から当日の運営までアレンジいただき、滞りなく開催できたこと深く感謝しております!写真はフードパントリーの活動を紹介する代表の小野田悦子さん。
日ごろから備え、地域とつながっていることは防災の観点でもとても大切なことですが、こども食堂の方々は既に広くつながりをもって活動されていることと思います。万が一の時にも無理なくできることから活動をしていただき、地域のために安心安全な場所になっていただけたら嬉しいです。
むすびえとして、今後も「こども食堂地域防災拠点化」のプロジェクトは全国に広げていきたいと思っております。引き続き、全国からの講習のご相談などもお待ちしております。
ぜひ、お気軽にお問合せください。
☆本件に関するお問合せは、下記メールアドレスまでお願いします。
ids@musubie.org(担当:森谷)
※この活動は「子供の未来応援国民運動」により助成されております。
※「子供の未来応援国民運動」とは、貧困や生まれ育った環境によって、教育の機会が得られずに将来の可能性が閉ざされてしまう子供たちや、衣食住が十分確保されていない子供たちを応援するプロジェクトです。