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「子ども食堂向け弁当で集団食中毒」の報道を受けての見解

2020年5月26日

本日、題記の報道がありました。
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20200526/1000049354.html

まずは、こども食堂に関わる団体として、被害にあわれた60名すべてのみなさまにお見舞い申し上げます。また通院されている10名のみなさまの1日も早い快復をお祈り申し上げます。

今回の事故は、コロナ危機の下、通常の居場所型開催が困難になったこども食堂が、代替手段として飲食店からお弁当を購入し、必要とされる方たちに配ったことで発生しました。

今回の事態を受けて、当該こども食堂および当該自治体のこども食堂は、お弁当配布の際には、①成分表記を行うこと、②作成から配布までの時間を極力短くすること、③包装容器の消毒の徹底、を申し合わせています。

コロナ危機の下、必要とされるご家庭への食材・お弁当の配布活動は、今後も全国で続くものと考えられます。自治体の子育て支援担当等と連携し、生活困難に見舞われたご家庭に対して行われる食支援の必要性は、今回の事態を受けてもなお、失われるものではありません。

同時に、これから梅雨に入り、食中毒発生のリスクは高まります。こども食堂の主宰者のみなさんは、これまでも食中毒・アレルギー対応等に心を砕かれてきました。私たちむすびえも「食品衛生責任者資格」取得費用の助成制度を創設したり、企業から寄付を受けたアルコール製剤をこども食堂に提供するなど、こども食堂の安心・安全の向上に微力ながら努めてまいりました。しかし、今後はより一層の注意が必要になると考えます。

こども食堂に関わるみなさんには、これまで以上に、所管の保健所と相談した上で、その指導の下に取組みを進められることをお願い申し上げます。

コロナ危機下での緊急避難的な対応の中で起こったこととはいえ、食中毒は起こってはならないものです。同時に、今回の事故によって生活困難に見舞われたご家庭への食支援が結果として止まることがあってはならないとも考えています。

必要とするご家庭のお子さんたちが安心して食べられ、このコロナ危機を誰も取り残されることなく乗り切れるよう、私たちむすびえも、こども食堂のみなさんと一緒に、できるかぎりのことを行ってまいります。

この文章をお読みいただいた方たちが、これからもこども食堂の取組みを厳しく、そしてあたたかく見守ってくださることを伏してお願い申し上げます。

NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ
理事長 湯浅誠

※今回の食中毒の詳細は、東京都福祉保健局のウェブサイトで報告されています。https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/hodo/saishin/pressshokuhin200526.html

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