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「こども食堂・フードパントリー開設簡易ハンドブック」作成のおしらせ

上記のハンドブックを作成しましたので、お知らせします。

PDF(A4版12ページ)のダウンロードはこちらから。
https://musubie.org/wp/wp-content/uploads/2020/05/musubie_openguide_0511.pdf
※5/11 追記 参考リンクが間違っていたため差し替えました。

医師が主宰するこども食堂である「みんにゃ食堂」(山口県宇部市)の協力を得て、地域での子どもたちの生活をよく知る小児科医・藤岡雅司先生より監修をいただいたものです。

監修者:藤岡雅司(小児科医。富田林医師会感染症対策委員会委員長、大阪小児科医会感染症対策委員会委員、日本外来小児科学会予防接種委員会副委員長、同アドボカシー委員会委員長、日本小児科医会公衆衛生委員会委員、日本小児科学会予防接種・感染症対策委員会委員)

むすびえでは、4月13~17日に「こども食堂現状&困りごとアンケート」を実施しました。
(調査結果はこちら。https://musubie.org/news/2126/
その結果、この大変な状況下でも、過半数の団体がこども食堂やフードパントリーを実施している実態を知りました。
同時に、みなさんが開設か休止かで真剣に悩んでいること、また、地域の理解を得るのに苦労されている様子も伝わってきました。

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[アンケートの声より]

・会場が、レストランであること、ボランティアさん、家族、すべてに感染の可能性があるなか、誰にも迷惑のかからないようにと、祈る気持ちと、ニーズに応えなければ、本当困る子どもたちが居る!なんとか一食でも渡したい。という気持ちが、毎回ぶつかり、苦しい。(東京都)

・対面の支援がはばかられる今、何をしても感染者を出せば全国の子ども食堂等の支援の世界に打撃が出る。動かなければ成長期なのにカップ麺すら与えられず育つ子どもがいる。子どもを養育する大人に対し子どもがどれだけ守られるべき大切な人かを伝えることをあきらめてはいけないと奮い立たせては見ます。が、正直しんどいです。(香川県)

・人と会えば必ず感染リスクが上がるので、こどもたちも、こどもの家族も、わたしたちスタッフも心配だ。コロナにより、近隣の視線が厳しくなった。とにかく、気疲れがする。(神奈川県)

・迷い、悩みながらやり方を模索して継続していますが、こんな時にまだ開けてるのか、という無言の圧力も感じます。同じ地域内のこども食堂は軒並み中止です。何が正解かわかりませんが、全国の継続しているこども食堂さんが悪いことをしているような気分にならないように願うばかりです。(大阪府)

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感染リスクをゼロにしようと思えば、誰とも会わず、何もしないほうがいいことはわかりきっています。
しかし、それではすまない人々の「くらし」があるため、保育園やスーパーはやっています。「どうしてもそれを必要とする人たち」がいるからです。

こども食堂やフードパントリーも、「どうしてもそれを必要とする人たち」にとっては保育園やスーパーと同じ意味を持っています。いわば、民間保育、無料スーパーです。
運営者の人たちには、その「どうしてもそれを必要とする人たち」が見えている(接点がある)ので、やむにやまれず、開催・実施しています。

しかし、こども食堂やフードパントリーは、保育園やスーパーのようには人々に知られていません。そのためどうしても「くれぐれも気をつけながら、実施する」ことに対する理解を得にくいのが実情です。

そこで私たちは、この簡易ハンドブックを作成しました。
せめて「お医者さん作成のハンドブックにのっとり、3密にくれぐれも注意しながら実施しています」と説明できるように。

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緊急事態宣言が5月末まで延長されましたが、地域の感染状況によっては5月中にも学校等を再開する地域が出てくるものと予想されます。
また、6月以降はさまざまな業種やイベントが「くれぐれも気をつけながら、実施する」という状態になっていくでしょう。

5月1日の専門家会議は、この時期(「新規感染者数が限定的となった時期」)には「新しい生活様式(ライフスタイル)」を創造していく必要がある、と提言しました。

私たちは、それは単に「お店は一席空けて営業」といった外形的な様式だけに止まるものではなく、私たちの暮らしのあり方、意識のあり方を問い直し、家族・地域・社会を見つめ直す、もっと内的なプロセスを伴うものになるだろうし、そうでなければならないと考えています。

そのとき、その「新しい生活様式(ライフスタイル)」を築く私たちの地域・社会の中に、私たちの暮らしのそばに、隣に、こども食堂やフードパントリーがある。継続し、再開し、発展している。そうしたやさしい地域と社会のありよう、風景を、私たちは思い描いています。

人と人の接触が厳しく制限されている今だからこそ、私たちは「あたりまえ」だったもの「ありがたみ」を噛みしめることができています。この気づきを、これからの再生する暮らしの中に活かしたい。

むすびえは、これからもそのために「今日をしのぐ」とともに「明日をひらく」取組みを進めていきます。

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