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「新型コロナウイルス対策緊急プロジェクト」の状況について(中間報告)

新型コロナウイルスにより、お亡くなりになられた方に哀悼の意を表するとともに、御遺族の方には謹んでお悔やみ申し上げます。また、罹患された方やご家族、関係者のみなさまには心よりお見舞い申し上げます。
そして、この状況の中で、日々闘っておられる医療従事者の皆様に、深く感謝申し上げます。

新型コロナウイルスの感染が拡大する状況において、当団体ではスタッフとその家族、関係者の皆様の安全確保と感染拡大防止のもと、活動に取り組んでおります。

2月28日に、政府から臨時休校の要請が出され、ほとんどの小中学校、高校等が3月2日から臨時休校となりました。それに伴い、こども食堂の開催を中止するところ、こんな時だからこそ開催するところ、こども食堂の開催は中止しつつも、お弁当や食料品等を配布するところなど、各地で、悩みつつ、それでも工夫しながら活動をされているこども食堂の運営者の方々の姿がありました。
そこで当団体では、こども食堂の活動を支えるために「新型コロナウイルス対策緊急プロジェクト」を3月5日よりスタートさせました。短期間での呼びかけにも関わらず、多数の企業・団体の皆様がこども食堂の活動をご理解くださり、ご支援をしてくださっていることに、感謝申し上げます。
同時に、このプロジェクトに対してご寄付をしてくださった個人・法人のみなさまにも、お礼申し上げます。ありがとうございます。

現時点(2020年4月2日現在)の活動の状況につきまして、以下の通りご報告いたします。

11の企業や団体からご寄付された食材約30,000食、野菜2,240キロ、アルコール製剤2,000リットル、マスク300枚を、のべ321箇所のこども食堂・こども食堂の地域ネットワークへとお送りしました。また、ご支援の内容のご報告だけでなく、こども食堂からの声も、あわせて掲載いたします。

なお、「新型コロナウイルス対策緊急プロジェクト」は、当初4月5日までと予定をしておりましたが4月30日まで延長いたします。その後につきましては、状況に応じて、さらに延長させることも予定しています。

●新型コロナウイルス対策緊急プロジェクトについて

4/30まで、こども食堂へのご支援を受け付けます。
https://musubie.org/news/2073/

●こども食堂への食品等支援実績(敬称略、順番はご支援の時期順)

ご提供企業・団体名ご支援内容ご支援箇所数備考
ベースフード株式会社BASE BREAD 500食(1食2個入り)、ジャム 500個6箇所
カゴメ株式会社野菜生活100などの野菜飲料計4,800本20箇所
株式会社タイムレスバームクーヘンなどのお菓子の詰め合わせ、計519個4箇所
ハウス食品グループ本社シチユーオンライスカレークリーム、とろみ菜(豚こま白菜オイスター)、シチユーミクス(クリーム)を各300個、計1,200個30箇所
藍澤證券株式会社水(1.5L 6袋)2箱1箇所日本証券業協会の「こどもサポート証券ネット」を通して
大和証券グループ本社レトルトカレー25食、スープ5食、ティーバッグ100袋、はちみつ3瓶、オリーブオイル12本、胡麻油6本など1箇所日本証券業協会の「こどもサポート証券ネット」を通して
インベナジー・ウインド合同会社北海道産の野菜
(じゃがいも1,260Kg、人参520Kg、玉葱460Kg)
31箇所
公益財団法人全日本仏教会マスク300枚2箇所
株式会社神戸物産朝食シリアル 6,000 パック、即席スープ 8,000 パック、鮭フレーク 8,000 本 合計 22,000 パック 119箇所
(地域ネットワーク11箇所、こども食堂108箇所)
神戸物産IRニュース
『全国の子ども食堂への食品の無償寄贈について』
https://www.kobebussan.co.jp/upload/ir/IRNews/624/624_20200324.pdf
三菱商事ライフサイエンス株式会社サニテーション用アルコール製剤「メイオールW65n」20リットル100箇所今後、約140箇所に追加支援
むさし証券株式会社乾麺の稲庭うどん(150g×10束)2箱、レトルト赤飯 12食1箇所日本証券業協会の「こどもサポート証券ネット」を通して
計11法人食材約30,000食、野菜2,240キロ、アルコール製剤2,000リットル、マスク300枚のべ321箇所

●本プロジェクトへの寄付について(法人のみ掲載、敬称略)

真如苑
一般社団法人あおいAI福祉研究所
株式会社 京屋染物店

●こども食堂の現状について、現場からの声(八王子市)

新型コロナウイルスによる影響はますます強く、市内のこども食堂もほとんどが開催できていない状況です。厚労省や市からは「こどもの居場所」としてこども食堂は運営してもかまわないというお達しがきていますが、それぞれの食堂はやはり感染源になるかもしれないという怖さ、高齢者や持病のある方は断らなければならないという市からの要請、そして、利用者だけでなくスタッフも高齢者が多いという現実、いろいろなことから再開はまだまだ先になりそうです。
それでも何か自分たちにできることとして、食料配布を行っている食堂が多いので、こうして食品がいただけるのは本当に助かります。配布した食堂からは「涙を流して喜んでくれた方もいた」と聞きました。思いがけない長期休暇で困窮しているご家庭も多いと思います。そのすべてに届けられるわけではないのですが、少しでもお役に立てればと各食堂が取り組んでいます。

●むすびえ理事長 湯浅誠より

「感染拡大防止のためには開かないほうがいい」「あの子やあの家庭を放っておくわけにはいかない」ーーこども食堂のみなさんは、この1ヶ月、悩みに悩んでこられました。結果としての行為は、中止・休止、通常開催・臨時開催、フードドライブ・フードパントリーの実施等さまざまですが、そこに至る悩みの深さは、みなさん一緒だったと思います。私たちは、中止・開催にかかわらず、こども食堂の自主的・主体的判断をすべて尊重してきました。
これから当面の間、高い不確実性にさらされる期間が続くと見込まれます。私たちは、こうしたときこそ、市民・企業・行政等子どもに関わるすべての関係者が、疑心暗鬼と分断に陥ることなく、表面的な違いでお互いを軽々に評価することなく、そこに至る悩みの深さに思いを致し、共感をベースに連携・協働して、子どもたちに「大人は頼りになる」と思ってもらえる地域・社会を創っていければと思います。          

湯浅誠(社会活動家・東京大学特任教授)

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