こども食堂に関わる人は「こども食堂は、食べるだけじゃない場所」だといいます。こども食堂の運営者の方が紹介してくれた次のようなエピソードからも伝わってきます。
- 弟妹の世話をしている小4の男の子は、仕事で多忙な両親からのプレッシャーからかいつも怒った顔でとげとげしい様子だったが、通い続けるうちに、笑顔がみえ手伝いなども積極的になり、今ではこんにちはと一番に走って来てくれる。
- 3歳の子どもと一緒に参加してくれた母親は、ひとり親家庭で表情も暗かったので、来てくれる度に声を掛け続けたところ、少しずつ表情に変化が生まれ、「今は支援を受けているが、いつかは支援する側に回りたい。」という言葉を伝えてくれた。
- 両手に杖をついてこども食堂にやってきてくれた80代の女性は、子どもとお手玉をして楽しんで、杖を置き忘れて元気に帰っていった。
むすびえでは、そんなこども食堂で起きていることを、こども食堂で出会ったエピソードをお話しするワークショップの開催などを通して、各地の地域ネットワーク団体と共に発信してきました。
そして、23年度と24年度にはこども食堂に参加する子どもや保護者へのアンケートによる「こども食堂への参加者の変化を捉える定量調査」を実施しました。
今回の成果報告会では、ワークショップで収集できた100以上のエピソードと、夏と冬でのべ10,844名のアンケートによる定量調査の結果から、定性と定量のそれぞれの切り口で捉えることのできた「こども食堂で起きていること」をみなさんにお伝えいたします。
ご関心を寄せてくださる方は、ぜひ以下のお申込みフォームよりご参加申し込みをお願いいたします。(〆切:5/13)
【日程】2025年5月20日(火) 10:00〜11:30
【主催】全国こども食堂支援センター・むすびえ
【形式】オンライン(Zoom)
【参加申し込み】以下のURLよりお申し込みをお願いいたします。(〆切:5/13)
https://forms.gle/eBXx8viPeDDDpU6L6


<こども食堂への参加者の変化を捉える定量調査について>
こども食堂に参加するこどもや保護者等へのアンケート調査から、「こども食堂で起きていること」を、数字で示すことを目指し調査を実施しました。
23年度には第一歩として、沖縄県と大阪府堺市のこども食堂さんに協力をいただき、1,000名程度へのアンケート調査を実施。その結果、こども食堂への参加回数が増加すると他者への信頼感の向上やつながりが増加するなどの、参加者の変化が捉えられました。(23年度調査結果:https://musubie.org/news/9194/)
そして24年度には全国に規模を拡大し、夏と冬でのべ10,844名へのアンケート調査を実施。全国のこども食堂で起こっていることを分析しました。
<全国公開ワークショップについて>
2022年度からこれまでで、全国24都道府県にてワークショップを実施し、こども食堂の運営者のみなさん1人ずつに、「やっていてよかったと感じるエピソード」「忘れられないエピソード」を伺ってきました。どのエピソードも、ハッとさせられたり、心温まったりするものばかりです。これまでに収集できた100以上のエピソードの分析により、参加する子どもや保護者だけでなく、ボランティアや地域の方にも変化が生まれていることがわかってきました。
本件に関するお問い合わせ先:episode_ws@musubie.org